危ない金融商品は高齢者を狙っている?
最低限の金融リテラシーは身につけておきたい
平成22年=65.4%
平成23年=60.4%
平成24年=67.4%
平成25年=64.5%
平成26年=54.8%
平成22年の数字に比べ、平成26年の数字はそこそこ減っていますが、平成24年のように急上昇するケースも。いずれにしても、「消費生活センターなどに寄せられる相談の半分以上は高齢者から」という事実をしっかり見る必要があります。
高齢者ほどだまされやすい理由
高齢者がだまされやすい環境にあるのは、事実でしょう。特に、子どもが手を離れ、夫婦のどちらかが亡くなった独居老人ほど、狙われやすくなります。話し相手がいないため、親切な人を装った詐欺師の甘言に引っ掛かってしまうのです。それとともに、今の高齢者は金融商品に対するリテラシーが低いのも、だまされやすい要因のひとつです。何しろ、預貯金に預けてさえおけば勝手にお金が増えるという、経済成長率の高い時代を生きてきた人たちだから、仕方がありません。
このように、だまされやすい状況ではありますが、みすみすだまされるのも馬鹿らしいので、やはり自分で自分のお金を守る方法を考えておく必要があります。
おいしい話には乗らない
まず、これは基本ですが、「儲かりますよ」という話には乗らないこと。本当に儲かる話なら、誰にも言わずに自分でやるはずです。それを全くの他人に広めようとしている時点で、いかにも怪しいわけです。2点目は、せめて今の日本の金利水準は把握しておくこと。それを大きく上回る利率のものを、円建て、かつ元本確保で提案してきたら、ほぼ間違いなく詐欺です。円建て、元本確保で、日本の長期金利や短期金利を大きく上回る利率を出せる金融商品など、絶対と言ってよいくらいに不可能です。
3点目は、金融市場に関する最低限の知識を身につけること。別に難しいことを勉強しろというつもりはありません。ただ、株式や外貨で運用する商品は、元本割れのリスクがある、という程度は覚えておいて欲しいものです。なかには、外貨で運用するのに、確定利回り、元本確保なんていう、変な商品が出回っているくらいですから。
本当に、もう言い古された言葉ではあるのですが、とどのつまり「おいしい話には裏がある」ということです。
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