マインドフルネス実践法

マインドフルネス・トレーニングは「瞑想」をベースとしていますが、長時間じっと座っているだけが瞑想ではありません。「フォーマル瞑想」という座禅のようなものから、「インフォーマル瞑想」と呼ばれる日常生活に取り入れるものもあります。子育て中は、まとまった時間静かに座るといった時や場所を取るほど、難しいことはありません。無理をせず、1分でも5分でも、日常生活に「マインドフルな時」を取り入れてみて下さい。

・呼吸を丁寧に感じる
呼吸は、どこにいても何をしていても、自分自身を「今この瞬間」に繋げるイカリのようなものと捉えられます。呼吸を丁寧に感じてみてください。喉元から吐き出される空気の温もり、吐き切ってから吸い始めるまでの一瞬の休み。呼吸にフォーカスすることで、気持ちが落ち着き、目の前の物事に集中するのを助けてくれます。

・全身スキャン
足の先から頭の先まで、ゆっくりと感じてみてください。肩など力が入っている箇所に気がついたら、吐く息と共に、ゆっくりと緩めてみます。舌や眉間なども、緩めることで、随分とリラックスできます。

・食べる瞑想
まずは目の前の食べ物を丁寧に見てみます。茶碗に盛られたお米も様々な角度を向いています。箸で触れ、口へ運び、舌に触れた瞬間の感覚。噛むにつれ甘味が出てくるかもしれません。飲み込みたい衝動も感じてみます。

・歩く瞑想
歩くひとつひとつの動作を感じてみます

足裏が土を踏みしめる感覚、小さな手の温もりを感じてみます。

歩く動作は、片足を宙にあげ、宙を移動させ、地面に触れ、体重を移動させ、また片足をあげるといった繰り返しです。風が足に吹きつける感覚、足の裏が地面に触れる感覚など、一つ一つの動作を丁寧に感じてみましょう。

それぞれの行為の最中に、様々な考えや感情が浮かんでくるかもしれません。大切なのは、目の前の物事から考えや気持ちが離れている自分に「気づく」こと。焦ることなくシンプルに、再び今取り組んでいる行為にフォーカスをシフトしてみましょう。

マインドフルネスのよい手本となるのが、「小さな子供」です。幼い子は、いつだって目の前の物事に夢中。10分前に泣いていたかと思えば、目の前に水たまりを見つけた途端、きゃっきゃと夢中で飛び跳ねます。

オムツを替える時は、オムツの感触、赤ちゃんの肌の温もり、表情のひとつひとつに気づいてみます。散歩をする時は、手を握る小さな手の柔らかさ、ママの半分ほどの歩幅、楽しそうにお話しする子供の声に気づいてみます。「心ここにあらず」ではなく、「心を込めた」時を過ごしてみる。そんな「マインドフルな時」を、日常生活に散りばめてみませんか。


参考資料:
'A Wandering Mind Is an Unhappy Mind' 
Matthew A. Killingsworth and Daniel T. Gilbert,  12 November 2010, Science


※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※乳幼児の発育には個人差があります。記事内容は全ての乳幼児への有効性を保証するものではありません。気になる徴候が見られる場合は、自己判断せず、必ず医療機関に相談してください。