上海通が注目する最新ストリート“五原路”(2ページ目)

ファッションとワイン、ダイニングが融合したショップ

外壁に黄色いペンキでLAZYと大きく書かれた「Lazy Park」もユニークなお店です。
ここは、ファッションとワインを融合させたショップ。上海で唯一、ドイツワイン「Franconia」の代理をするワイン会社が手がけています。

運営しているのは、フランスでソムリエールの資格を取得し、ファッションデザイナーとしても活動する新疆出身のヨウヨウさんと、日本で留学経験があり、日本語が堪能な上海人のアランさん。二人とも美男美女！ ヨウヨウさんをはじめ4人前後のデザイナーが作る洋服やバッグ、小物などのアイテムが揃い、ファッションと同じスペースでワインも販売しています。
Franconiaはドイツ・フランコニア地方の赤ワインで、フルーティーな味わいが特徴。日本では手に入りにくいので、ワイン好きはぜひお試しを（ボトル468元、グラス68元）。フランスやイタリアのワインも揃っています。

さらにお店の奥には小さなダイニングスペースが。上海＆新疆の家庭料理とワインのマリアージュを楽しめる、他にはない隠れ家レストランです。買い物の合間にここでワインを飲むこともできるそうです。

外観のカジュアルな雰囲気と異なり、中は大人っぽいアイテムにあふれた空間。仕上がったばかりのシャツやドレス、ハンドメイドの帽子、バッグ、アクセサリー、そしてワインやダイニングと、見ているだけで楽しくなってきます。宝探しをする気分で立ち寄ってみてください。

〈DATA〉
■Lazy Park
住所：徐匯区五原路85号
TEL：021-6438-6758
営業時間：11:30～22:00　無休　※レストランは要事前予約
アクセス：地下鉄1,7号線「常熟路」駅より　徒歩4分

雑誌やアンティークを扱う個性派店にも注目

五原路にはワイン以外の個性派ショップもオープンしています。

フルーツ籠を背負った行商のロゴがユニークな「果簍 Grooow」は、地元のメディアも注目するカルチャー系ジュースショップ。オーダーごとにフルーツを切って作るフレッシュジュースと共に、インディーズマガジン（中国語で「独立雑誌」）やCDも販売するお店です。
以前に広告の仕事をしていたというオーナーが自分で編集して発行している雑誌「果簍」を含め、中国やシンガポール、台湾などのインディーズマガジンを扱っています。書店やブックスタンドでは手に入らない、面白い雑誌に出会える空間です。

〈DATA〉
■果簍 Grooow
住所：徐匯区五原路124号
TEL：021-5436-5667
営業時間：9:00～20:00　無休
アクセス：地下鉄1、7号線「常熟路」駅より　徒歩5分


烏魯木斉路を超えて西に進むと現れる、アンティークショップ「Hands」も必見です。元々は天平路にあった人気店でしたが、2015年夏に五原路へ移ってきました。以前の店舗よりもさらに大きくなり、品数も豊富に。童話の世界を体現したような可愛らしい空間です。

イギリスやフランスで買い集めたというヨーロッパアンティークは、どれもオーナーの思い入れがあるものばかり。家具や雑貨、人形、食器も揃います。時間をかけてじっくり選びたくなります。


〈DATA〉
■Hands
住所：徐匯区五原路270弄2号
TEL：189-3983-4340
営業時間：12:00～20:00　不定休
アクセス：地下鉄1、7号線「常熟路」駅より　徒歩8分


そのほか、烏魯木斉路と武康路の間には現代アートのギャラリーが一体になったカフェ「流光漫影・藝活空間 LGMY・Art Live Space」（五原路250号）が登場。版画や絵画、陶磁器などの作品が展示されています。

武康路寄りにオープンしたカフェレストラン「裸心味 Naked Bite」（五原路297号）も注目のお店。浙江省・莫干山にある人気リゾートホテルが手掛けるヘルシー志向のレストランで、いつも人でいっぱいです。


五原路を歩く際は建物も見どころです。旧フランス租界ですので、老公寓と呼ばれる古いマンションや庭付きの老洋房など、租界時代からの洋風建築が点在しています。特に烏魯木斉路から武康路までの間に集中し、著名人の旧居などもあります。

食事やワインも、ショッピングや街歩きも、五原路にしかない楽しみ方があることが魅力。地元の中国人や在住外国人を含め、上海通が注目している、まさに変化中のストリートなのです。