散歩/グルメ・行列・銭湯の散歩ルート

浅草の観光客がほとんど行かないエリアを歩く(3ページ目)

外国人観光客の増加でますます浅草の観光客密度は高くなるばかり。そこで、浅草なんだけれど、めったに観光客が来ない店をピックアップ!

増田 剛己

執筆者:増田 剛己

散歩ガイド

個性的な食堂「筑波」さんでカツライスをいただく

日を改めて、観音裏。実は以前より気になっている食堂がある。それは国際通りにあるこちらのお店、「食堂 筑波」さん。
個性的な外観だが、地元の人に愛される大衆食堂だ

食堂 筑波 台東区浅草3丁目42-5

国際通りも雷門通りから言問通りまでは観光客でいっぱいだけれど、言問通りを越えると観光客の姿はあまりない。

それで、以前から気になっているこちらのお店にやってきた。なんとも個性的な手書きののれん。
雑然としているようで実はかなり整理されている

手作り感のある暖簾がいい

店内はいろいろなものが置かれているがきれいに整頓されている。お昼をかなり過ぎていたので、先客はなし。壁一面にメニューが貼られている。女性店主お一人で切り盛りされているようで、入るなり、「お茶がいいですか、お水?」と訊かれた。けっこう歩きまわったのでのどが渇いていた。水をお願いする。メニューを見ると、定食などがずらりと並ぶ中「カツライス 味噌汁付き 800円」とあった。

「とんかつ定食」とはせず、なぜ「カツライス」としたのだろうか。ライスはきっと洋食系のライス皿にのってくるのか。わざわざ味噌汁付きとしてある。定食にすれば、書くこともなかったのに。そんなことを考えているうちにカツライスを注文していた。女主人は「お味噌汁に茗荷を入れていいですか?」と聞く。「ああ、入れてください」と言いさらに、「好きなのでぜひ」と付け加えた。
「男性は苦手な方が多いので」と言いながら調理にかかる。大画面のテレビはテレビ朝日の「上沼恵美子のおしゃべりクッキング」が流れていた。ほどなく、カツライスが到着。

写真を撮っていいかと聞くと、「ああ、どうぞ」と女主人。そして、「最近、そうやってカメラで撮る人多いですね」とおっしゃる。
十分なおかずのボリューム

カツライス 味噌汁付き 800円


カツライスはちょっと想像しているものと違った。まずご飯は、小さめの丼(あるいは大きめの茶碗)に入っていた。カツの皿には大量の千切りのキャベツ、ピーマンとナスの天ぷらがのっかっている。冷奴にお漬物に豆腐とワカメの味噌汁。少しだけ茗荷が入っている。
付け合せの天ぷらもおいしかった

カツは脂身のないタイプ

けっこう分厚いカツは脂身のない、噛みごたえのあるもので、僕はこういう系のカツが好きだ。付け合せのピーマンとナスの天ぷらもおいしい。

いつの間にかテレビが日テレの「ミヤネ屋」に替わっていた。お客がやってきた。男性ひとり。常連客のようだ。「さっき、そこで今川焼きかってきたんで」と女主人に渡している。「あら、こんなにたくさん」と女主人。

と、女主人、僕に「今川焼き食べます?」と訊く。いや、常連でもないし、初めてきたのだから、そこは遠慮するでしょう。すると、「お嫌いならあれだけど、そうじゃなきゃどうぞ」とテーブルに今川焼きを置かれた。

「す、すみません、いただきます」と女主人と常連客にお礼を言う。「どこで買われたんですか?」と常連客に聞けば「そこのほら、たこ焼きも売ってるところ」とのこと。「ああ、三島屋さんですね、あそこのはおいしいですよね。ありがたくいただきます」。皮がはみ出ているかんじがなんともいい。
何たる幸せ

三島屋さんの今川焼きをいただく

この前、記事にした三島屋さんの今川焼きだ。いやぁ、うれしいな。お茶をいただき、お会計。社交辞令ではなく「またきます」と言って店を出た。

■食堂 筑波
台東区浅草3丁目42-5
11:00~21:00
定休日:日曜祝日

今回歩いたコースはこちらだ。


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