マネジメント/マネジメント事例

ラグビー日本チーム躍進で実証!「成果の法則」とは

日本代表チームの予想外の大活躍に盛り上がったラグビー・ワールドカップ。ベスト8入りこそならなかったものの、これまで7大会で1勝しかできなかった日本チームが、今回はなんと3勝という快挙を成し遂げました。今回の躍進は成果へ導くとあるビジネス法則があてはまるのではないか。ビジネスにおいて成果に導く万能の法則を御紹介しつつ、ラグビー日本代表チーム躍進の理由を検証します。

大関 暁夫

執筆者:大関 暁夫

組織マネジメントガイド

日本代表の活躍は「成果=知識・情報量×行動量」の実践

ラグビー・ワールドカップにおける日本代表チームの活躍は、本当に立派でした。

これまでワールドカップには第1回大会から7回連続出場していながら、通産1勝21敗2引き分け。唯一の勝利をあげた第2回大会から24年間も勝利がないという悲惨な状況にありました。それが今回の第8回大会では、なんと3勝の大快挙。世界ランキング第3位の南アフリカに大番狂わせで勝利するというおまけまで付いたのです。

解説

ラグビー日本代表は、「成果の法則」で大躍進を遂げた

今回の日本代表チームの大躍進は、決してフロックではない。ビジネス理論的に考えて十分に説明がつくものではないか。その根拠とは、「成果=知識・情報量×行動量」という法則です。

この法則は通称「成果の法則」と言うもので、マネジメントの領域ではドラッカー理論においても、これにつながる内容が唱えられています。私自身は学生時代にドラッカーを学び、自らのビジネス経験やコンサルティング現場で数多くこの法則を活用し成果を得ることで、ビジネスに万能の法則として強く認識し確信するに至っています。初めにその経緯からお話します。

「情報収集×電話攻勢」で採用の達人に

この法則の有効性に気がつかされた原点は、社会人になって間もない頃の採用リクルーター業務でのことでした。ガイドの出身大学は仙台市にあり、ライバルとなる都市銀行各行はすべて当地に支店を構えていました。一方で私の銀行は地銀ゆえに仙台には支店がない。新卒採用にとって圧倒的に不利な条件下で、私が入社する前は3年間採用ゼロと言う状況にあったのです。

現場に足を運べず、内定者の足止めを直接できないハンデは大きいです。そこでこれまでの方針を変え、他社勤務の知り合いなどへの徹底した最新情報の収集と内定者への電話攻勢を展開しました。内定者には毎日のように電話をかけて、同級生ルートで仕入れた他社の採用動向情報を提供しつつ、同時に本人の活動状況を把握してアドバイスに努めました。

結果これが大成功します。内定者は熱意とアドバイスに感謝し、他社からの内定を次々蹴ってこちらの銀行への就職を決断。情報提供と連日の電話攻勢が学生=OB間の親密度を増すこととなり、他社への寝返りを完璧に防いだのです。このやり方で5年間にわたり、不利な環境下にあって毎年2名以上の入社を実現。「情報収集×電話攻勢」によるこの成果から、「成果=知識・情報量×行動量」の法則の有効性を確信した次第です。

営業においては、「商品知識×訪問頻度」で実績伸展

解説

営業は「商品知識×訪問頻度」で実績は確実に伸びる

実は当時、都内店舗で法人および商店街を担当していたチームは、乱立する都市銀行に圧倒されて成績が振るわない時期を過ごしていました。そこで、リクルーターで成功したこの法則を本業にも当てはめてみようと思い立ちます。まず徹底的に他行の商品・サービスを勉強し、自行サービスの何を強調すれば勝てるのかを研究。それを武器に積極推進先に連日出向いて関係の強化をはかりました。

結果はすぐに出ました。全店でトップクラスの営業成果をだし、周囲も驚く大変身でした。営業における「成果=知識・情報量×行動量」の法則の有効性を確信した瞬間でした。
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