3.ココア
ココアは血流を促して体を温めるといわれている
体を温めることは風邪予防に役立ちますが、ココアに含まれているポリフェノールによる働きが免疫機能を活性化させ、風邪やインフルエンザなどのウイルス感染に対する防御効果もあるのではないかと考えられています。
4.フコイダン
フコイダンとは海藻のヌルヌル成分で、多糖類といわれる食物繊維。激しい海流や砂などで傷ついた部分を修復する働きがあり、これまでの研究から、このフコイダンがNK細胞を活性化し、免疫機能を高めていると考えられています。特に、タカラバイオのマウスによる研究ではガゴメ昆布、理研ビタミンはヒト介入の実験でメカブフコイダンにおいて、それぞれNK細胞の働きを高め、インフルエンザウイルスの増殖を抑制する、またワクチンによるインルエンザウイルス抗体の産生を促進することにも有効であることなどが確認されています。
5.ショウガ
ショウガは漢方の生薬でもあり、体を温めて風邪予防や改善に役立つとされています。科学的にも、辛味成分であるジンゲロールとショウガオールという物質には様々な機能性があることが研究されています。ジンゲロールは加熱されるとショウガオールに変わり、このショウガオールは血管を拡張させて血行をよくする働きがあります。昔から「寒い日や熱が出る前のゾクゾクするようなときには、熱いショウガ湯を飲むと体が温かくなる」といわれてきたのは、ショウガオールの働きが経験的に知られていたのですね。
バランスのとれた食事や生活全般にも配慮を
なお、ここで紹介した食材は薬ではなく、かかってしまった風邪やインフルエンザを治すものではありません。体の免疫機能は休養や運動、ストレスなども関わり、食材だけでコントロールできるものではないため、過度な期待はしないでくださいね。栄養のバランスに気を配った食事の中に、これらの食材を上手に活用することが、風邪・インフルエンザを遠ざける第一歩。厳しい冬を元気に乗り切ってください。
取材協力:雪印メグミルク株式会社