社内マーケティングの実践
スタッフのメンバーは、現場に出向き、現場の空気感を把握する社内マーケティングを実践したい
どちらにせよ、相手が存在するということになります。こちらに対して向かってくる人、こちらから向かっていく人です。ターゲットと言ってもいいかもしれません。特に発信型コミュニケーションの場合は、このターゲットについての理解が大変重要になります。
企業内のスタッフにとってターゲットについての理解とは、どのようなことを理解すれば良いのでしょうか?3つあります。
・働き方
・関心事
・読後感のイメージ
この3つです。
働き方の理解とは、どのような働き方をしているかを把握することです。というのも、組織内の情報発信は、多くは社内コミュニケーションメディア・インフラを通じて行われるので、ターゲットとする人が、どのメディア、どのインフラを活用しているかを知る必要があるのです。
例えば、直行直帰が多い営業の方に、壁新聞で告知しても、ほとんど伝わらないでしょう。店舗で働いている方に、イントラに掲載する方法で情報発信しても、見てはくれないでしょう。このように働き方を把握しないと適切に情報を届けることができないのです。
関心事の理解とは、興味を持って発信したい情報に触れてもらうためです。人は自分の見たいもの、知りたいものしか読まないものです。社内の情報は、そもそも堅い情報ですし、社員としては、普通に考えれば、読みたいと思う情報ではありません。
ですから、少しでも社員の興味関心の琴線に触れるような、情報の編集が求められます。そのためにいま社員はどのような思いを抱いているのか、どのような課題、不安を抱えているのか、そんな状況把握も必要となります。
読後感のイメージとは、その情報を社員が見た、読んだ、理解した場合に、どのような思いを持ってもらい、どのように行動変容してもらいたいかを具体的にイメージすることです。そのイメージから逆算して、どのような情報をどのような切り口で発信すれば良いかを考えるためです。
この読後感のイメージが具体的であればあるほど、情報の編集方法が明確になってきます。行動して欲しいと言う読後感を設定したのであれば、具体的な行動レベルまで詳細に記載する、そんな編集の仕方です。
上記、働き方の把握、社員の興味関心事の把握を含めた、社員の状況把握、これが社内マーケティングです。ターゲットの状況を把握せずして、情報発信したとしても、読んでもらえず、読んでも理解してもらえないという事態に陥る可能性が高いでしょう。