セクシュアルマイノリティ・同性愛/LGBT

歌川たいじさんの『やせる石鹸』で明日も元気に!

歌川たいじさんが満を持して世界に贈る処女小説『やせる石鹸』が発売されました! 笑えて、泣けて、励まされる。自分を信じて、明日も生きていける。本当に面白くて素晴らしい、極上のエンタメ小説の誕生です。さまざま生きづらさがあるタフな時代、こういう物語が必要とされているのではないでしょうか。今月は、『やせる石鹸』レビューをはじめ、いくつかのトピックについてコラムをお届けします。

後藤 純一

執筆者:後藤 純一

同性愛ガイド

  • Comment Page Icon

レインボー祭りから安保法制反対デモまで……激動な今日この頃

レインボー祭り

レインボー祭りの1シーン。バー「Shoop」のみなさんによるゴージャスなショー

毎回コラムの初めには、季節のご挨拶とか、くだらないギャグ(にもならないしょうもないこと)とかを書いているわけですが、今月はちょっと趣が違い、シリアスなトピックをいろいろ書きます。でも、最初はいい話をお届けします。

8月16日、恒例のレインボー祭りが開催され、こちらは今年もアットホームな盛り上がりを見せました。ゲイバーの方たちによるパフォーマンスも素晴らしかったし、エイサーも衣装をレインボーで揃えるなど、気合いを感じさせました。最後に二丁目振興会の会長さんが、新宿公園で週末にたむろしてゴミを散らかしている人がいる問題に触れて、みんなで二丁目という大切な街を守っていきましょうと深々と頭を下げていたのが、印象的でした。なお、現在、振興会の方を中心に早朝の清掃活動が行われているそうです(レインボー祭りのレポートはこちら

二丁目といえば、夏が終わったと同時に、立て続けに4軒くらい、閉店のお知らせが流れ、けっこうショックを受けている方は多いと思います……。20年以上二丁目に通ってますが、こんな閉店ラッシュって初めてです。二丁目のゲイバーは単にお酒を飲む場所ではなく、そこに集う人たちが仲良くなって、「あの店に行けば友達に会える」という「ホーム」であり、小さなコミュニティになっています。なじみのバーがなくなることで二丁目に出なくなる人もいますし、それはとりもなおさず二丁目の衰退へとつながります。本当に残念です……。

話はガラリと変わりますが、8月30日の12万人による安保法制反対国会前デモ、本当に歴史的でしたね。「ACT UP」へのオマージュとして白黒の風船が横断幕を持ち上げる演出は、多くの人を感動させました(制作したのはハスラー・アキラさん。拍手!)。中央公聴会での奥田愛基さんのスピーチも素晴らしかったです。憲法学者や元裁判官、各界の有識者、芸能人の方たちを含め、たくさんの人たちが違憲だと抗議するなか、このまま強行採決なんてありえないですよね? 日本の根幹を揺るがす一大事です。野党にも踏ん張ってほしいです。

そして、先日の水害で被災した方たちに、心よりお見舞い申し上げたいと思います。実は、該当の地域に住む友達に「大丈夫?」とLINEを送ったのですが、なんと、家が流され、全てを失った、避難所で途方に暮れているという、予想以上に深刻なお返事が返ってきました…(個人的に援助はしていますが、もっと震災以来の大災害として国を挙げて緊急の支援措置が必要なのではないでしょうか)

そんなふうに、いろんな意味で「激動」な今日この頃ですが、少しでもみなさんが元気になれるようなトピック(プラスα)を、今月もお届けしたいと思います。
  • 1
  • 2
  • 3
  • 5
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます