月経周期が遅い(通常より7日以上遅れる)
人参養栄湯は、気血を補い不眠や咳にもよい漢方
子宮や卵巣などの機能を補う栄養分が不足して、予定通りに月経が来ない。経血が少なく、色もうすい。しくしく痛む。顔色が白っぽく、動悸やめまい、倦怠感をともなう。人参養栄湯(にんじんようえいとう)が代表薬。
■冷え(寒証)タイプ
カラダが冷えて血行が悪くなり、子宮や卵巣に繋がる経脈を養うのに時間がかかる。下腹部が冷たくて痛むので、温めるとラクになるのが特徴的。手足が冷たく、レバーのような血の塊が出ることもある。温経湯(うんけいとう)が有名。
■ストレス(気滞)タイプ
ストレスなどの気のうっ滞から血行不良となり、子宮や卵巣に繋がる経脈を養うのに時間がかかる。下腹部や胸脇、乳房に脹れるような痛みがあり、レバーのような血の塊がでることもある。逍遥散(しょうようさん)や、熱っぽい症状があるなら加味逍遥散がオススメ。
■水分代謝が悪い(痰湿)タイプ
体内の余分な湿気や痰が、子宮や卵巣に繋がる経脈の流れを滞らせ、血液循環も悪くなる。経血量が少なく、色もうすい。むくみがちで、おりものがあったり、肥満タイプも多い。よく用いられるのは胃腸の機能も整える二陳湯(にちんとう) 。
月経周期が不定期(7日以上早かったり、遅くきたりする)
初潮や閉経時も周期が不安定になりますが、月経周期には腎、脾、肝の3つの機能が深く関連しているとされます。腎の機能が弱まると、周期の不定期に加え、めまいや耳鳴り、ひざ腰のだるさ、夜間尿などのトラブルが出やすくなり、金匱腎気丸(きんきじんきがん)などで対応します。脾は消化機能の総称で、気や血のもとをつくる場所でもあります。食欲がなく脹満感があったり、疲れやすいタイプは補中益気湯がオススメです。
肝はストレスや憂うつな気分をまっさきに受ける場所です。肝の機能が悪くなるとため息が多くなったり、胸脇や乳房・下腹部の脹れ、経血にレバーのような塊が出やすくなります。肝の機能を調節する逍遥散(しょうようさん)や、熱っぽい症状があるなら加味逍遥散がベストでしょう。
生理痛によく処方される漢方や、生理時に食べるとよいものなどの記事も参考に。漢方薬を試したい場合は、ドクターや漢方の専門家に相談してから購入してくださいね。