「BALMUDA」が手がけた炊飯器は、おいしいのか?
究極のトーストが焼けるトースターでキッチン家電に参入したバルミューダが、炊飯器を発売。バルミューダもいよいよ本格的な調理家電に着手したと言えるでしょう。巷でも、トースターの大ヒットという実績もあり、発売前から大きな話題となっています。そこでガイドも実機を借り、いろいろ試してみました。2度の取材と2週間の自宅使用で感じた率直な感想を、お届けします。購入の参考にしてください。独自の構造と「蒸し炊き」という新提案
「BALMUDA The Gohan」最大の特徴とも言えるのが、炊飯方式。独自の二重釜構造による「蒸し炊き」という新しい提案です。仕組みは、内釜と外釜の間に水を入れ、外釜を加熱することで発生する蒸気で釜内を充満させ、内釜の米を蒸して炊き上げる方法。イメージとしては、赤飯を蒸して炊くのに近いと感じます。従来の分類としては、圧力もIHも使っていない、いわゆる「マイコン炊飯器」に該当します。メーカーの解説を見てみると、お米が入っている内釜に直接ヒーターが触れない構造と、蒸気で釜全体を包む仕組みのため、釜の温度はゆっくりと上昇するとのこと。しかし温度上昇をゆっくりとさせることは、IHでもプログラミングで調整できることなので、特に目新しいことではありません。また、圧力式とは違い沸点が100度を超えないため「米粒が暴れにくい」と説明していますが、非圧力タイプの炊飯方式であれば、同様に100度は越えないので一緒と考えられます。
そもそも、100度になれば沸騰はするので、釜内の水は対流します。なので「米粒が暴れにくい」のは温度より、圧力をかけたり抜いたり火力に強弱をつけるなど、強制的に対流させていないことが大きな要因だと思います。またそれよりも、炊飯中に釜内の米が蒸気に包まれた状態で「蒸すように炊き上げている」ことが、炊き上がりに大きく違いを与える要素になっているはずです。いずれにしても、蒸気を使った新しい炊飯方式が、この炊飯器、最大の特徴になっています。
直感的に分かりやすい操作で、迷わず使える
それでは、炊飯の様子をご紹介しましょう。先に書いたように、釜が2重になっています。外側になる釜に200ccの水を入れるのが従来の炊飯器と違うところ。ガイドが子供の頃、釜の外側に水を入れる炊飯器がありましたが、合数により水の量を変えたと記憶しています。しかしあれは、水が蒸発しきると釜底の温度が100度を超えることを利用し、スイッチが切れるタイミングを計るタイマー代わりの役割をしていたから。今回のバルミューダは、あくまで炊飯内に蒸気を発生させるための目的なので、炊飯量によって水の量は変えなくても良いとのこと。米の合数に関わらず一律200ccです。あとは普通の炊飯器と一緒で、釜に洗った米と合数のメモリに合わせて水を入れ、外側の釜と重ねて本体にセットします。
操作ボタンは6つと少ないため、迷うことなく使えます。「炊き方」ボタンを押し続けると【白米→白米早炊き→玄米→炊込→おかゆ】の順に表示が変わるので、炊きたいモードを選べばOK。あとは「炊飯」ボタンを押すだけ。液晶部分には炊飯にかかる分数が表示され、カウントダウンが始まります。