来月以降は火災保険料が高くなる」と言われたが……
本当に高くなるの?
清水 はい、確かに来月から、火災保険料は全国平均では値上げになります。ただ、住んでいる場所や住宅の構造によっては、下がるケースもあるんです。今月中に見直した方がよいかどうかは、具体的に保険料試算をされるのが一番です。さっそく、ある商品を例に、Xさんが今月中に契約した場合、および来月以降に契約した場合の火災保険料を比較してみましょう。
Xさん まずは数字で比較することが大切ですね。
改定後の火災保険料のほうが約1.4万円安くなった
清水 右は東京在住のXさんが今月中に契約した場合、左は来月以降に契約した場合の見積もりです。保険期間は5年、住宅建物2000万円、家財1000万円。いずれも地震保険が付帯してあります。【東京都 木造住宅の例】(2015年10月に行われた火災保険料改定時)
東京都の木造住宅(H構造)/保険期間は5年、保険料一括支払い/商品はセゾン自動車火災「じぶんでえらべる火災保険」で試算。(※クリックで拡大)
Xさん あれ、来月以降のほうが安いですね。
清水 そうですね。東京都にある木造住宅に住むXさんの場合、同様の条件なら来月以降の保険料の方が安くなりますから、今月中に見直しを急がなくてもよさそうですね。
Xさん てっきり高くなるものだと思い込んでいました。思い込みって怖いですね。
清水 火災保険の契約先に、現在の保険と同条件の来月以降の見積もりを依頼して、確認してみてください。保険期間などの条件によっても保険料は変わってきますので、条件をよく確認してください。
Xさん そういえば、保険期間が長い方が保険料は安くなるとも言われましたが。
清水 火災保険は、保険期間が長期になるほど高い割引が適用されます。長期の保険期間で保険料を一括払すれば、同条件で1年ごとに更新した場合と比較して総額の保険料は安くなります。ただし、2015年10月以降、火災保険は最長でも10年間の契約となります。
それから、火災保険期間の途中で保険を解約した場合、残りの保険期間分の保険料は戻ってきます。引っ越すなど事情が変わった時に、火災保険の解約手続きが確実にできればいいのですが、思い出さずにそのままにしている人は決して少なくないように思います。その点は、ぜひ知っておいていただきたいですね。
次は、Xさんの実家(長崎県)での火災保険料の比較を見てみましょう。