そこで、ジャズをゲーム感覚で学べる三つの方法(ジャズ版ケヴィン・ベーコンゲーム、ディベート、ブラインド・フォールドテスト)を伝授します。その第二弾は、「ジャズ版ディベート・ゲーム」です。
そもそも「ジャズ版ディベート・ゲーム」とは何か。
本来のディベートは、まずは、肯定派と否定派、ジャッジの三者に分かれ、共通のテーマに則って、肯定派と否定派が議論をし、ジャッジが勝敗を決める討論会です。内容は肯定か否定かを討論するものですが、ライバルを二つ並べて、どちらが優れているかを競うこともあります。例えば結婚は「お見合い結婚」と「恋愛結婚」どちらが良いかとか、ラーメンは「醤油」か「味噌」かと言った感じです。
それをジャズに応用したものが「ジャズ版ディベート・ゲーム」。ライバルとおぼしき二名のジャズメンをそれぞれが擁護して、最終的にジャッジに優劣を決めてもらうという形をとります。
場所を選ばず、三人(場合によっては二人)から始められますので、気軽にできるのが特徴です。
ゲームの流れ
まずはAチーム、Bチーム、ジャッジの三者に分かれます。その上で、下記の順番でそれぞれチームのジャズメンを擁護、もしくは相手方のライバル・ジャズメンを口撃します。実際にファンではなくても、ゲームですので、チームのジャズメンを応援してください。そしてプレイの際は、否定が過ぎて悪口にならないように、愛情をもって良いところを強調する、で行きましょう!
今回は、ジャズが一番華やかだった時代のライバルだったテナーサックス界の大スター、「ジャズテナーの父」ホークこと「コールマン・ホーキンス」をAチーム(以下ホークチーム)。同じくスウィング時代の大スター「ジャズテナーの大統領」プレズこと「レスター・ヤング」をBチーム(以下プレズチーム)ということでやってみましょう。
ゲームの流れは次のようになります。(ゲームは交互に進行します。本来は両チームともに質問のフェーズがありますが、今回は割愛します)
1、ホークチーム立論
ここでホークチームは、「ジャズテナーの父」と呼ばれたホークがいかにすごいか、素晴らしいか、そしてプレズより優れているかを立論します。
2、プレズチーム立論
ここでプレズチームは、「ジャズテナーの大統領」と呼ばれたプレズがいかにすごいか、素晴らしいか、そしてホークより優れているかを立論します。
3、プレズチーム反論
ここで順番が入れ替わって、今度はプレズチームが、先ほどのホークチームの立論に対して反論を行います。
4、ホークチーム反論
今度はホークチームが、先ほどのプレズチームの立論に対して反論を行います。
5、ホークチームディフェンス
続けてホークチームが先ほどのプレズチームの反論に対してディフェンスをします。
ディフェンスのためにここでは、新しい証拠、確証の提出も可能です。
6、プレズチームディフェンス
今度はプレズチームが先ほどのホークチームの反論に対してディフェンスをします。
ディフェンスのためにここでは、新しい証拠、確証の提出も可能です。
7、プレズチーム最終弁論
今までの経緯を含めて、ここで最後のプレズ擁護を行います。
ここでは、新しい証拠や確証の提示はNG。今までの話をまとめる形で行います。
8、ホークチーム最終弁論
最後にホークチーム最後のホーク擁護を行います。
同じく新しい証拠や確証の提示はNG。今までの話をまとめる形で行います。
9、ジャッジによるジャッジメント
いかがでしょうか。難しい感じがしますが、実際やってみると意外と簡単。では、次のページから早速やってみましょう!