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実は盆栽の町!埼玉・大宮で日本流アートを楽しむ

東武アーバンバークラインの大宮公園駅の北側は、「さいたま市北区盆栽町」の住所表記を裏づけるように一帯に盆栽のアートが溢れています。通りに植えられた樹木から名づけられた盆栽四季の道が町の区画を作ります。中心施設の大宮盆栽美術館では、数々の名品、優品が見られるばかりでなく、周辺にも盆栽園が点在しています。

大林 等

執筆者:大林 等

埼玉ガイド

盆栽アート溢れる「さいたま市北区盆栽町」

さいたま市の大宮が、実は盆栽の町だということをご存知でしたか? 東北、上越、北陸新幹線の他に数多くの在来線の基点となる大宮は、首都圏でも有数の交通の要衝です。JRの駅周辺には県内でも最大の商業地が形成され、人が集まる賑やかな場所というイメージが強いようです。古くからの店と近代的な店が混在する町並が数多くの人を引き寄せます。

ところが市民の憩いの場、大宮公園への最寄り駅、東武アーバンバークラインの大宮公園駅の北側には、静寂に包まれる異次元の空間が広がります。首都圏の一画とは思えないような落ち着いた情緒が漂っています。「さいたま市北区盆栽町」の住所表記を裏づけるように、一帯に盆栽のアートが溢れているのです。

さいたま市北区盆栽町のメインストリート、けやき通り

さいたま市北区盆栽町のメインストリート、けやき通り


町の区画を作る盆栽四季の道

町のラインを引くのが、盆栽四季の道です。通りに植えられた樹木から、さくら通り、やなぎ通り、かえで通り、けやき通り、もみじ通り、しで通りなどの名前がつけられました。盆栽町の命名に先行する盆栽村の誕生は、1925年前後といわれています。

関東大震災後に盆栽職人が移り住んだプロ集団の町

盆栽村誕生を遥かに遡る江戸時代、東京の本郷の団子坂には大名屋敷などの庭造りをする植木職人が数多く住んでいました。武家社会が終わりを告げた明治時代になると、植木職人は盆栽業に看板を変えるようになりました。ところが1923年の関東大震災によって団子坂は大きな被害を受けたのです。職場を失った職人たちが、大宮公園の北側に新しい土壌を求めて移り住んだのです。

盆栽町の中核施設、大宮盆栽美術館

2010年には盆栽の魅力を国内外に発信するための中核施設の大宮盆栽美術館が、エリアの北端近くにオープンしました。館内には盆栽の名品、優品ばかりでなく、盆栽用植木鉢の盆器や、水石と呼ばれことが多い鑑賞石、盆栽が描かれた浮世絵作品など、盆栽をテーマとする多種類の展示が行われています。初めて盆栽に触れる人でも、盆栽の奥の深さに気づかされます。館内には、「大宮盆栽村お散歩マップ」が準備されており、盆栽町の散策に役立ちます。

盆栽町の中核施設、大宮盆栽美術館

盆栽町の中核施設、大宮盆栽美術館


大宮盆栽美術館に展示される名品、優品

大宮盆栽美術館に展示される名品、優品


【大宮盆栽美術館】
住所:埼玉県さいたま市北区土呂町2-24-3
TEL:048-780-2091
ホームページ:http://www.bonsai-art-museum.jp/
詳細は大宮盆栽美術館公式ホームページを確認

次のページでは、町に点在するアート・スポットを紹介します。
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