フリーライブは新規獲得になったか否か?
また、この夏のAKB48グループで目立ったのが「無料」。6月に行われた大阪でのフリーライブ、8月には名古屋でのフリーライブ、そして前述の「AKB48グループ対抗大運動会」も無料。最初に行われた大阪でのフリーライブが次期総監督・横山由依の「今のAKB48をもっと知ってもらいたい」という希望を受けての開催ということで、それ以降のイベントもそうした「新規ファン獲得」を狙ったものと思われます。それ以外にもTOKYO IDOL FESTIVAL2015に今年はSKE48・HKT48と48グループから初の2組出場。特に3年ぶりの登場となるSKE48は最新曲よりも認知度の高い曲重視のセットリストで、久々に見たというファンを掴む気満々の内容で、それに足るパワフルなライブでした。
ただ、これらのライブが新規ファン掘り起こしや復帰を促したかというと、まだなんとも言えないのが事実。特にフリーライブや大運動会は告知が急だったり、AKB48専門のチケットセンターでチケット確保しなければいけなかったりと、「来て欲しい人が来やすいライブ」になってたかというと疑問なところはあります。大運動会なんかは夏休み中の開催だったのだから、もっと気楽に学生が来れる当日入場可のイベントだったら……。
また無料イベントといえば全国のイベントに出演を続けるチーム8。大運動会では5月に有明コロシアムで行われたAKB48大運動会に続いて優勝と、さすが義務教育真っ最中メンバーも多いだけに、あらためて基礎体力の違いを見せました。またライブ会場のノリは他のAKB48ファンと一線を画しており、新規ファンを流入させてる証拠ともいえます。
そしてこの8月には北陸地区初の48グループであるNGT48の1期生が新潟県でデビューしました。彼女たちも劇場公演と平行して県内各地でライブを行うことを発表しています。また、5月に行われた「第2回AKB48グループドラフト会議」で選ばれたドラフト2期生も、続々初舞台や初握手会を経験し始めました。つい最近までHKT48しかいなかった研究生も、SKE48に7期生が加わりました。AKB48グループにはこの数ヶ月でフレッシュな新戦力が集まりつつあります。
この夏のアクションが新時代への種まきになるか?
もはやあと数ヶ月に迫った高橋みなみ総監督の卒業。その卒業ライブはおそらくドームクラスの会場で行われるでしょう。そしてその先の横山由依総監督率いる新体制48グループに向けて、少しずつ助走がスタートしています。CDのミリオンセラーは続くのか、握手会の増加など、今のAKB48グループは「数」の面では不安があります。しかし新チーム体制やNGT48やドラフト生などの「質」的には期待させるものもあります。
この夏のアクションが新時代のAKB48グループに向けての種蒔きになってることを祈りたいです。