パリの名店「デュ・パン・エ・デジデ」のクリストフさんのお店

ヴィエノワズリー専門店「リチュエル パー クリストフ・ヴァスール(RITUEL par Christophe Vasseur)」が2015年8月21日、自由が丘にオープンします。
リチュエルの看板商品、エスカルゴ

リチュエルの看板商品、エスカルゴ

クリストフ・ヴァスールといえば、かのアラン・デュカスに「こんなパン、食べたことがない!」と言わせ、多くのガストロノミーレストランに支持されるようになったパリの名店「デュ・パン・エ・デジデ 」(Du Pain et Des Idées) のオーナーシェフ。しっかりと焼きこんだ素晴らしい香りのする大きなパン「パン・デザミ」で知られていますが、今回はそうしたパンではなく、クロワッサンなどヴィエノワズリーの専門店です。
エスカルゴの有機的な曲線を思わせる内装。製造工程が見える

エスカルゴの有機的な曲線を思わせる内装。製造工程が見える

なぜ、デュ・パン・エ・デジデではなく、ヴィエノワズリー専門店を出店されたのでしょう?

「世界中いつでもどこでも同じものが食べられる、というのはなにか間違っていると思う。だからパリのデジデを海外に出店するつもりはまったくなかったんです。リチュエルはぼくの、新しいチャレンジです」。
対面で好みの焼き色、かたちのものを選べる

対面で好みの焼き色、かたちのものを選べる

基本のアイテムはいさぎよく5種類きり。看板商品のエスカルゴだけはさらに5種類のバリエーション展開をしています。自然の素材を用いて、ほとんどの行程を手作業で行うので、ひとつひとつ異なる表情になるのが当然である、という考えゆえに対面の売場では「どちらにしますか?」と好みの焼き色、かたちのものを選ばせてくれます。

おいしいクロワッサンの秘密は裏側に

クロワッサン

クロワッサン

「おいしいクロワッサンの条件は、裏側にもしっかり火が入って焼き色がついていること」。クリストフさんは言います。30時間以上の発酵をとった後、しっかり火を入れるのですが、オーブンの熱で溶けだしたバターがクロワッサンの表面をキャラメリゼすることで、かじった時のザクザクとした層の確かな質感が生まれ、奥ゆきのある香りが醸し出されます。
クリストフさんとシェフブーランジェの老川浩明さん

クリストフさんとシェフブーランジェの老川浩明さん

以前、クリストフさんの焼いたパンを食べたことがあるのですが、その時に感じたクラストのしっかり焼けた香ばしさ、クラムの柔らかさと保水力に共通する何かが、リチュエルのクロワッサン(350円)にも感じられました。それはもしかしたら窯のせいもあるかもしれない、と思ったのは、リチュエルではパリのデジデで使っているのと同じ石床のオーブンが使われているからでした。
クロワッサンの成形の方法が独特

クロワッサンの成形の方法が独特

パリではオーブン業界のロールスロイスともいわれるこのオーブンで、大きなパン・デザミもヴィエノワズリーも焼かれているのだそうです。ヴィエノワズリーには一枚につき1.8kgの重い鉄の天板が使用され、これがこんがりと火の通った底面をつくります。さらに、リチュエルのクロワッサンのおいしさは、独特な成形のしかたにも秘密がありました。

クリストフさんがクロワッサンを成形する様子(動画:Facebook)