代官山駅「TENOHA DAIKANYAMA」に新住まいゾーンオープン
既購入者が利用できる貸し切りスペース「ブランズサロン」誕生
代官山駅入り口交差点にあった施設「代官山Loveria」と「代官山東急アパートメント」をリニューアルする形で、5年間期間限定で2014年11月に開業した「TENOHA DAIKANYAMA(テノハ ダイカンヤマ)」。新たな「暮らし方」のモデルケースを発見・構築できる場として、シェアオフィスやライフスタイルショップ、レストランなどがオープン。交流を育む場として、多くのクリエーターや起業家が利用しています。運営する東急不動産ホールディングスグループでは、2015年8月に「TENOHA DAIKANYAMA」内に住まいゾーンを新たに提案。東急コミュニティーがマンションリフォームのコンセプトルーム「CORE-KARA」、東急不動産が「ブランズサロン」をそれぞれオープンしました。50代以上のアクティブシニアに新たなリフォームスタイルを提案
バリアフリーをスマートに実現する上質な暮らしをモデルルームで再現
東急不動産ホールディングスグループの管理事業を担う東急コミュニティー。全国のマンション管理戸数は、約47万戸(2015年3月31日実績)になります。顧客接点も多く、古くなった設備機器の交換などリフォームニーズも高く年間の専有部リフォーム工事は、約5千件超にも及びます。中でも50代以上のアクティブシニアの依頼が増えているとのこと。そうした背景もあり、今回初めてリフォームのためのモデルルームをオープンしました(予約制)。モデルルームには、「コレカラの住まい」とネーミングされているだけあって、長寿社会を踏まえた様々な提案が満載です。まず玄関を入ると広い空間スペースが。廊下幅も十分確保されており車椅子での移動もスムーズです。玄関を上がってからフラットになるように床の高さも調整されておりフロア全体がバリアフリーのつくりに仕上げています。
キッチンへの動線も引き戸で玄関からダイレクトにアクセス。子供が独立した後の部屋数を減らして各スペースを広くといったニーズに応え、80.9平米台の間取りをウォールドアなどで仕切るフレキシブルな間取り変更しています。
設備などの確認もモデルルームの役割。IHクッキングヒータや昇降式の吊戸棚など便利な設備も見て触れることができます。キッチンは実際に使用することも可能で、設備の使い勝手を実感してもらうために今後料理セミナー等の開催も計画されています。
設備で中でも、腰掛けスペースを設け水流や調光でリラックスできる浴室は、安心して入れる寛ぎの空間になっています。
トイレは、広くかつ寝室からも引き戸でアクセス可能な提案に。移動距離が短く、将来万が一足が不自由になったとしても利用しやすそうです。
上質感ある演出もモデルルームの特徴で、バイオエタノールを燃料とした暖炉スペースや開け閉め出来る書斎コーナーなど、リフォームのヒントになりそうな提案が豊富です。
子供が生まれて数年後にマンションを購入したとすると子育てを終える頃にはおおよそ20年が経過しています。そうした視点で考えると、バブル崩壊後の大量供給時代のマンションがリフォーム時期に入ってきていると言えるでしょう。「住み慣れた街を離れずに、これからの人生を夫婦で満喫したい」。そうした、リフォームのヒントに「CORE-KARA」のようなモデルルームをじっくり夫婦で見学するのも子育てを終えた特権ではないでしょうか。
コンセプトである「人生を極める住まい」のテイストを表現
BRANZの既購入者をメインに顧客の交流スペースとして運用
次に訪ねたのが「ブランズサロン」。賃貸居住スペースだった空間をリノベーションして同社のブランド「BRANZ(ブランズ)」のコンセプトである「人生を極める住まい」のテイストを表現。高級マンションのリビングをイメージさせる上質な空間に仕上げています。もともと、渋谷にあったプレゼンテーション用のスペースは、現在再開発に伴い閉鎖しており新たな顧客接点の場として設置されたとのことです。
「ブランズサロン」は、BRANZの既購入者をメインに顧客の交流スペースとして2015年9月以降より予約制にて運用が開始されます。このようなスペースは、購入前会員向けのサービスが中心となるケースが目立ちますが「ブランズサロン」は、長期的な関係性の構築を目的にマンションオーナー中心の運営を目指しているのが特徴的です。
住宅市場が成熟化する中、買換えや買い増しといったニーズが高まりつつあるのも事実。ブランド認知の高い既購入者に深くリーチすることで、BRANZへの共感をより深める狙いもあるようです。
成熟した社会に突入した今、ニーズにきめ細やかな対応が求められています。そうしたニーズをつかむ機会としてこうした取り組みは、今後増えていくのではないでしょうか。