トラベル英会話

"そばに寄り添う"前置詞byをもっと活用しよう!

基本的な前置詞の使い分けを身に付ける「前置詞シリーズ」。今回はbyを取り上げます。byと言えば受身形で使われる「~によって」という意味を思い浮かべる人が多いかと思いますが、それではどうしてby the window(窓のそばに)といった表現も可能になるのでしょうか。ここでは、いろいろな場面で応用できるbyの「基本的な意味」について考えてみましょう。

足立 恵子

執筆者:足立 恵子

トラベル英会話ガイド

byのおおもとの意味は?

前置詞byというと、学校で習ったこんな例文を思い出す人が多いのではないでしょうか。

The vase was broken by Tom.

(その花びんはトムによって壊された)

こういう受け身の文で「byは動作の主を表す」と教わることから、「~によって」と表すときはbyを使えばいいのだと思い込みがちですが、実はbyは次のような文でもよく使われます。

a table by the window

「窓際のテーブル」はa table by the window

We'd like a table by the window.
(窓のそばのテーブルをお願いします)

He was standing by the wall.
(彼は壁のそばに立っていた)

byは「場所」を表すときは「(すぐ)そばに」という意味を表すことに気づいてもらえたでしょうか。この「そばに」を「行為」の中で考えると、「~によって」という意味で使われるようになるのです。

I'll get there by taxi.
(タクシーのそばで行くよ⇒タクシーで行くよ)

I'll pay by credit card.
(クレジットカードのそばで払います⇒クレジットカードで払います)

そうすると、The vase was broken by Tom.も、「"トムによって"壊されました」と強調しているよりは、「トムのそばで壊れました⇒トム(のせい)で壊れました」といったようなことを伝えたい表現なのです。

by the babyとnear the baby、近いのはどちら?

「でも、場所が"そば"だということを表す言葉はほかにもあるのに」と思った人もいるのではないでしょうか。たとえば、near(~の近くに)、beside(~の横に)、next to(~の隣に)といった言い方です。

それでは、次のように言ったとき、イヌが赤ん坊の"一番近く"にいることを表すのは、どの表現だと思いますか?

1) The dog is sleeping by the baby. (イヌは赤ん坊のそばで寝ている)
2) The dog is sleeping near the baby. (イヌは赤ん坊の近くで寝ている)
3) The dog is sleeping beside the baby. (イヌは赤ん坊の横で寝ている)
4) The dog is sleeping next to the baby. (イヌは赤ん坊の隣で寝ている)

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