チーズ/おすすめ白カビチーズ

スパイシーな個性派チーズ「ガプロン」(2ページ目)

フランス、オーベルニュ地方発祥のガプロン。ちょっと他のチーズとは違う個性派で、伝統的な原料はバターミルク。そこにニンニクや黒胡椒を加えてスパイシーに仕上げます。ビールとの相性もぴったりです。

小笠原 由貴

執筆者:小笠原 由貴

チーズガイド

外見・香り・質感・味わい

白いカビに覆われたドーム型のガプロン。黄色い紙テープが放射状に巻かれているものが多いですが、これは昔、キッチンの梁から紐でぶら下げられていた頃の名残です。今ではキュートな見た目のアクセントにもなり、このチーズを印象付けるのに一役買っています。

表皮の香りは、白カビからくるシャンピニオン香。カットすると、ミルクの香りと共にニンニクと胡椒の香りがふわっとひろがります。この香りは熟成と共に強くなり、ソーセージやベーコンを思わせる肉質な香りと味に変化します。

ガプロンをカットすると、中の生地はややもろもろとしていて詰まっています。色はアイボリー(季節によってはやや黄色っぽくなる事も)で、断面には胡椒の黒い粒々が見えます。 味はミルクの風味の中にスパイシーな刺激。食欲をそそるチーズです。


美味しい食べ方

がっつり風味のガプロンは、おつまみにもぴったり。また、熟成が進んで固く締まったガプロンは、卸してお料理に使っても美味です。
ナチュラルチーズ特有のクセもほとんど無く(ニンニクと胡椒の風味が強いので気にならない)、チーズを食べ慣れない方にもおすすめです。
  • スライスしてそのままおつまみに
  • パンにのせて軽くトースト
  • サラダに散らして
  • マッシュポテトに混ぜたり、ポテトグラタンにのせて(じゃがいもと好相性!)
  • パスタに混ぜたり、トッピングにして
  • オムレツやスクランブルエッグに混ぜ込んで
 

お酒とのマリアージュ

  • ボディのしっかりとした赤ワイン。コート・デュ・ローヌなどがおすすめ。
  • ビール全般

バターミルクを使う製法、にんにくや黒胡椒の風味、かつては吊るして熟成させていたところなど、他のナチュラルチーズとはがらりと異なる個性的なガプロン。ビールと相性が良い事、肉質でおつまみにぴったりなところなど、日本人には取り入れやすいかもしれません。
またガプロンは、結婚のお祝いや豊作のシンボルとしてプレゼントされる習慣もある、縁起の良いチーズです。
人が集まる時、美味しいビールがある時、良い事があった時……。食卓に、またプレゼントにぜひガプロンをお試し下さい。


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