喉の痛みの種類とその原因
喉の痛みをツボで改善するには?
一般的には「のど風邪」などと総称されることが多いのですが、一口にのど風邪といってもその原因や痛みが発生している場所は様々であり、対処方法も少し異なっています。
■慢性咽喉頭炎
急性咽喉頭炎の状態が続いて慢性化したものを慢性咽喉頭炎と呼びます。慢性的な症状になる原因としては、鼻炎が喉まで拡大する、喫煙習慣による喉の炎症、生活習慣の乱れなどが原因で発生する抵抗力の低下により菌に感染するなど、様々です。
症状は喉の痛み、喉の周辺の腫れ、咳が出る等が挙げられます。のどに白い苔のようなものがからみつき、咳をした時に痰として吐き出されることもあります。
慢性咽喉頭炎のような症状は、身体の抵抗力の低下などに伴い潜在的に喉に潜んでいた炎症が悪化し拡大することが考えられます。そのため、身体に負担をかけ過ぎない、寒い室内に長時間いない、良い食生活を心がけるなど生活習慣に気を配ることが大切だと言えるでしょう。
■急性咽喉頭炎
急激に喉に痛みを感じ、腫れ、嚥下痛(えんげつう)などに加えて、発熱や倦怠感、 声がれ(嗄声 させい)、乾燥感、異物感等が発生します。急性咽喉頭炎の原因は細菌の感染が主です。さらに、鼻炎や副鼻腔炎を合併した場合は鼻汁や頭痛が症状として発生します。
急性咽喉頭炎の治療には一般的には抗生剤の服用や、噴霧器による吸引などが有効とされています。さらに喉に対し刺激となる喫煙や飲酒、辛いものの摂取を避け、身体を休養させることが重要です。
■扁桃炎
口の奥には扁桃腺という組織があり、菌の体内への進入を防いでいます。口を開けたときに、奥の方に見えるクルミのような形をしたものが口蓋扁桃という部位で、扁桃炎とはこの部位に発生した炎症のことを指します。扁桃炎の初期ではこの部分が赤く腫れ上がり、症状が回復に向かうと白っぽい色をした痰が扁桃の周囲に見られるようになります。
痛みでものが飲み込めず、喋ることも困難になるなど、つらい症状が発生することが多い上に症状が習慣化して発生することが多いという特徴があります。
口蓋扁桃は外気に対する第一線の予防線であり、なんらかの原因で抵抗力が低下すると感染が発生しやすくなりますので、慢性咽喉頭炎と同様に身体に良い生活習慣を心がけることが大切です。扁桃炎の治療には抗生剤を利用することや、扁桃腺周囲の痰を洗浄したり、穿刺して膿を出すことなどもあります。
このように、「のど風邪」も炎症が発生する場所や症状によって原因と対処方法が異なります。症状がつらい場合や長引かせたくない場合は早めに医療機関を受診することが望ましいと思われます。
次ページでは、これらのことを踏まえて、ツボを利用した喉の痛みの軽減方法についてご紹介していきます。