試合中の「無表情」は、優秀な指揮官の証?
監督の資質として必要なものとは?
監督の資質として、意外に重要なのは、その表情である。無表情。かっこよく言えば、ポーカーフェイス。試合中にこれができるかできないかは大きな差(ポイント)になる。
メジャーリーグの中で、試合中に表情を変えないことで有名だったのは、ヤンキースを4度の世界一に導いた名将ジョー・トーリだ。試合中にどんなチャンスが訪れても、逆にどんなピンチに遭遇しても、ベンチにどっかと座り、決して表情を変えなかった。その姿を見て、昨季限りで引退したヤンキースのキャプテン、デレク・ジーターはこう言っていた。「とくにピンチの時、全く動じないジョーの表情を見ると安心するんだ。オレたちのことを信頼してくれているんだとね」。
そして、何度も逆転に結び付けた。無表情で何も言わない方が、大声で叱咤激励されるよりも、選手たちの心に火を付けるのに効果的だともいえる。
セ・リーグでもっとも「無表情」な監督は誰か
セ・リーグの監督の中で、無表情の順位を付けると、1位は広島の緒方孝市監督(46)、2位はヤクルト・真中満監督(44)、3位は阪神・和田豊監督(52)、4位は中日・谷繁元信監督(44)、5位は巨人・原辰徳監督(57)、6位にDeNA・中畑清監督(61)となるのではないか?1位の緒方監督は1年目でしかも46歳という若さにしては、ピンチでも動じるところがなく、今後も期待できる監督で、同じく1年目の真中監督同様、選手からの信頼も厚いとみる。
>>表情以外にもある、監督の資質を計る基準