チームの勝利を何よりも優先するメジャーの文化

undefined

 

広島・黒田博樹投手(40)はロサンゼルスで走り込みや体幹の強化などの自主トレを行っているが、日本人メジャーリーガーの先輩として、ドジャース入りが決まった後輩の前田健太投手(27)に、「チームのために投げてほしい」とエールを送った。

前田が新天地で背負う背番号「18」は、黒田も2008年から4年間背負った特別な番号。「ドジャース時代の思い出は遠くなってきているが、すごく親近感がわく」と嬉しさを隠さない。

そんな黒田が自身と同じ道を歩む後輩の前田に、メジャーで成功するためのアドバイスを口にした。

「ローテーションを崩さずに30試合ぐらい先発し、しっかりイニングをこなせば、それなりの評価をしてくれる。チームのために投げてほしい」

自身は2007年オフに海外FA権を行使し、米大リーグへ移籍。ドジャース、ヤンキースのユニホームを着た7年間、大きな故障にも見舞われなかった。メジャーで79勝を挙げた男の言葉には重みがある。とくに「チームのために投げてほしい」はメジャーで生きていくためには最重要だ。

意外に思うかもしれないが、メジャーは、日本よりチームの絆を大切にする。個人主義重視に思われがちだが、チームの勝利を何よりも優先する。そのため、最も嫌われる選手は「セルフィッシュ(自分本位な)人間」なのだ。黒田の「チームのために」という意味は、その気持ちで投げないと球団やナインから信用が得られないということなのである。

黒田の現役続行の支えはイチロー?

さて、その黒田だが、前田が移籍したことにより、20年目となる今シーズンはより大きな期待がかかってくる。そのことはわかっていただけに、現役続行に関しては「気持ちと体がそっち(現役続行)に向くというのはなかなか難しかった」という。支えになったのは、ヤンキース時代のチームメートで現マーリンズのイチローの存在だった。「僕の中では特別な人。当然のようにメジャーでシーズンを迎えようとしているのがすごいし、存在が自分にとって大きい」と刺激を受け、前を向くことができた。

「不安しかない。だが、決めた以上は自分にプレッシャーをかけてやっていくしかない」

8年ぶりに広島に復帰した昨季は、26試合に先発し11勝8敗、防御率2.55だったが、今季求められるのはその数字以上の成績だ。しかも、あと7勝で日米通算200勝という大きなエポックが待っている。

「しっかり投球していけば、そういった数字(200勝)も見えてくる。今年は優勝を目指してしっかりやっていきたい」

昨年末からキャッチボールを開始し、1月4日から体作りをスタート。走り込みや筋力強化をみっちり3時間は行っている。2月中旬の宮崎・日南キャンプからチームに合流予定。40歳で最高のシーズンにする覚悟だ。


※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。