現役時代のポジションもひとつの判断基準になるか
表情ともうひとつ、監督として重要と考えられるのは、現役時代のポジションだ。
メジャーリーグでも日本のプロ野球でも、捕手、そして内野手(とくに二塁、遊撃)出身者は成功するケースが多い。
メジャーリーグで捕手出身で成功した監督は、ジョー・トーリ(ヤンキース)、ジム・リーランド(マーリンズ)、ブルース・ボウチー(ジャイアンツ)、マイク・ソーシア(エンゼルス)などで、日本では森祇晶(西武)、野村克也(ヤクルト)、上田利治(阪急)などだ。
内野手は、広岡達郎(西武)、仰木彬(近鉄、オリックス)、古葉竹識(広島)などが挙げられる。ちなみに、メジャーリーグにおいて、外野手出身の監督は歴代勝利数ベスト10の中には1人もいない。よく言われる理由としては、外野手は守っているときに自分の打撃のことしか考えていないが、捕手及び内野手はフォーメーションや配球をつねに考えているから。
一概には言えないが、外野手出身の監督には、良きブレーン(とくに優秀な投手コーチやベンチコーチ)が必要なのは間違いない。
この点から推察すると、1位は中日・谷繁監督、2位は阪神・和田監督、3位は巨人・原監督、DeNA・中畑監督の2人、そして5位に広島・緒方監督とヤクルト・真中監督ということになる。
外野手出身監督の広島、ヤクルトは不利といえ、無表情ランキングとはほぼ逆になってしまった。
もちろん、これらに経験値も加わるわけだから、ますます混沌としてくるのは必至。最終的にはどういう順位になるのか? ズバリ当てた評論家は、尊敬に値する。