コスモスイニシア創業40周年フラッグシッププロジェクト
「やさしいシカク」をコンセプトにした「イニシア武蔵新城ハウス」が竣工
コスモスイニシア創業40周年フラッグシッププロジェクト「イニシア武蔵新城ハウス」(コスモスイニシア)全124邸が竣工しました。「住む人にやさしいカタチ」を考え極力シンプルで美しいカタチをつくることに。「やさしいシカク」をコンセプトに、企画をまとめました。2014年12月にスタートした販売は、今年6月の最終期で全戸完売。高い評価を得ています。エントランスに入ると、質感のある土の壁が迎えます。左官職人による左官仕上げで上質な雰囲気に。スッキリしたプランニングは、郵便受けにも表れ、凹凸の無いつくり。カードキーをかざすことで開きます。
エントランスホールを抜けると、木立の覆う中庭へ。コの字型配棟の中央に位置し、住戸へのアプローチを心地よく演出しています。5層建ての建物を考慮しエレベーターは1基。このことは、主力タイプの70.08平米の住戸の管理費を月額8,300円。修繕積立金を月額7,000円(ともに引渡し時、管理は日勤)に抑えています。
外廊下には、木目調の塩ビシートを貼っていて上質な印象を持たせています。また沖縄産の花形ブロックを目隠しとして縦に組み合わせることで、デザイン性と調和のとれた景色をつくることに成功しています。
出っ張りの無いシカクな空間で使いやすい間取りに
可動家具プランやスライドウォールなどフレキシブルな利用を提案
「イニシア武蔵新城ハウス」で高い評価を受けたのが間取りの自在性です。プランニングにあたって、メインターゲットと想定した30代のスタッフ中心にニーズを検討。その結果、先々のライフステージの変化に対応できる空間に広がりがあり自在性のある間取りや飽きのこないデザイン性の高いキッチンや設備の選択を行いました。間取りを例にすると、リビングダイニングキッチンが隣接する洋室とスライドウォールを開けることでさらにオープンに利用が可能。また、5畳の洋室はスクエアなつくりで、1つはあえて収納を設けないことで使い方の制約を受けないようにしています。洋室3は、収納位置を変えることで納戸をつくることを可能。子供や家族の成長にあわせ自由度が高いのがこの間取りの特徴です。
70.08平米のユニットの中で、30代の利用ニーズの高いリビングの広さを確保。収納のない居室は、家具やベットの配置に制約を受けにくいというメリットがあります。中途半端に凹凸のできる収納を配置するよりもスッキリと使いやすくという考え方は、斬新ですが納得感あります(部屋全体の収納量は確保してあります)。
上の写真は、モデルルームの洋室ですが部屋を自由にアレンジしやすいメリットがあります。
キッチンは、インテリアの一つとしてデザインしたシーナリーキッチン®を採用。設備と空間を一緒に考えることで、一体感のある心地よいスペースを生み出しています。天井やコーナーに出っ張りがないため、やさしいリビングになっています。
「イニシア武蔵新城ハウス」を見学して思ったのが、長期の視点で建物・間取りを考える大切さと既成概念にこだわらない住み手のニーズを考えたプランニングの重要性。今後、量から質に住宅政策が転換していく中、ディベロッパー側の細やかな提案力はさらに求められることでしょう。価格トレンドに目が行きがちな昨今ですが、マンションのプランニングにもより注目してみてはいかがでしょうか。