上手な料理方法、編集作業とは
上手な料理方法とは、企画意図である「どうして欲しいか」に到達できる企画に仕立て上げることです。社内報企画、テーマ設定の後は、上手な料理方法が求められる
その前提としては、目に留まり、読まれることです。読まれることで、掲載してあることを「知り」、内容がわかりやすく、興味が持てれば「理解」され、記事の登場者の思いに触れることで「共感」されるのです。以下、上手な料理方法のポイントを記します。
【知って欲しい企画の場合】
■ 目に留まる工夫をすること
ターゲット読者の関心を引くキャッチ
リードで企画の主旨を説明、小見出しである程度、全体像が把握できるように
読むより、「見て」理解できるように
数多くの社員を登場させること
■ ターゲット読者に関連性を感じさせる内容
■ ターゲット読者と同じ年代、或いは同じ階層、或いは同一職種の従業員を登場させる
【理解して欲しい企画の場合】
■ ターゲット読者の理解レベルに合わせる、読者目線を意識する
■ 写真を多用し、キャプションは丁寧につける
■ テキストが出来たら、発行前にターゲット読者に読んでもらい、理解できるか検証する
【共感して行動して欲しい企画の場合】
■ その行動に至った、個々人の「思い」を掲載する
■ 当事者意識を持たせる
■ 誰でもできる、具体的な事例を紹介する
【それぞれの立場から企画を考える場合】
■ 読者が知りたいもの
経営側が知りたい情報、必要としている情報
従業員が知りたい情報、必要としている情報
■編集の立場で知らせたいもの
経営側に知らせたいこと、考えてほしいこと
従業員に知らせたいこと、考えてほしいこと
社内報編集者から問題提起したいこと
■書き手個人、あるいは企業側として知らせたいもの
経営側から従業員に知らせたいこと、学んでほしいこと、考えてほしいこと
従業員から経営側に知らせたいこと、考えてほしいこと
【一般的に従業員が社内報に求めている内容】
■ 会社の経営内容はどういう状況で、どのように動いているのか
■ 経営者や主要ポストの人たちの経営に関する考え方、見通しなど
■ 自分の仕事や職場の将来性などの情報
■ 労働条件、人事制度など含めてどうなっているのか、どう変わるのか
■ 自分の職場や自分たちの仕事の成果を皆に知らせたい
■ 同僚や社員間の動向、人事異動など
■ 同僚や個人の趣味・家庭生活などの興味
【社内報のニュース、目の付け所】
■ 会社の方針や計画の発表、事業所の計画
■ 会社の主記念行事など(創業記念日など)
■ 社内で行なう恒例的な行事
■ QC、改善提案などの小集団活動の活動内容や発表会、その成果など
■ 工場拡張計画やその実施状況、営業所の開設や店舗の増設など
■ 新しい設備、機種などの新設、移転
■ 生産計画の大きな変更
■ 新製品の開発、新しい得意先の開発
■ 新技術の導入や技術提供、技術提携
■ 発表してもよい資料や統計など
■ 社内の大きな会議
■ 安全、衛生、公害、交通安全、消防のニュース
■ 各種の発表や受賞のニュース
■ 教育訓練の諸行事
■ 文化、体育、各種クラブ活動、レクリエーション等の行事
■ 入社式、成人式など
■ 社外からの工場見学
■ 関係する会社のニュース
■ 地域社会のニュース
■ 労使関係での取り決め事項の発表など
■ 人事関係、異動、昇進、昇格、転勤
■ 家族のニュース、できごと
■ 心あたたまる個人やグループの善行