色気男は「バカ」をさらけ出し、頬を打たせる

バカになれる瞬間を持たない男が、「男の色気」を漂わせることはまずない。
振り切る。居直る。
そんな瞬間を持つことこそが、「男の色気」を増強するためには不可欠だ。

たとえば、私の周囲の40代バツイチ男。離婚から数年で真剣交際は5人、真剣ではない交際も20人近くと楽しみ尽くしたが2回目の結婚をしようともしない。

そもそも、自分の離婚についてちっとも反省していない。自分の女癖の悪さを新しく出会った女性たちの前で話す。「俺は馬鹿だから」「どうしようもないから」と完全に居直り、それをネタにすらしている。これを見た20代、30代の未婚の女性が、これまたこの男にハマるのだ。俗世離れした異次元恋愛に、怖いもの見たさで、首を突っ込んでしまうのである。元奥さんからしたら人生を台無しにした悪人、殺したいと思われているであろうが……。


色気男は「かわいい、ろくでなし」

真の「色気男」は、女性からの罵声を浴びて輝く。
いわゆる紳士は、ミステリアスで、包容力があって、ホスピタリティがある。ただ、「それだけ」では色気は醸し出せないのだ。

「バカじゃない?」「どうかしてるでしょ?」「考えられない!」――色気男たちのそばで、私はこんな女性の言葉を今まで何度も聞かされた。しかし、なぜか彼女たちは、みんな本気では怒っていないのである。みんな半笑いだ。

「最悪!」「1回死んだほうがいい!」――言葉こそ激しいが、本気で言っている女性なんて一人もいない。「憎めない、呆れ感情」を女性に抱かせる。それこそが「色気男」の真の姿だ。

愛と憎しみが混在する感情を抱かされた女性は、その対象となる男にとてつもない「色気」を感じてしまう。心が条件反射的に禁断症状を起こすのだ。喜怒哀楽の混ざった、グジャグジャの感覚に酔ったようになってしまう。

こんな悩ましい「色気男」には、どうしたらこうなれるのだろうか? 実は意外に難しくない。少々ダメな男を目指すのが、手っ取り早い。小学校のときに学級会で女子から突っつかれていた、クラスに1人や2人いた悪ガキを思い出してみて欲しい。正座をさせられて怒られたりすると「適度に」落ち込み、「こんなはずじゃなかったよな…」なんて首をかしげ、みんなに笑われる少年だ。あえてそんな男を目指すと、意外な「色気」が増してゆく。(次のページに続く)