クンビアの歴史
マツミ:はっきりとした目鼻立ちはまさに女優顔ですね!そういえば、クンビアという南米の民族音楽があることを、彼女の楽曲を通して知りました。一口にラテンミュージックと言っても、イベロアメリカの広いエリアの中で様々な種類があるようで…そういえば、ちょうど50年前には日本でも「恋のクンビア」という楽曲がヒットしていたんですね。
弘田三枝子 - 恋のクンビア (第16回紅白歌合戦, 1965) (YouTube)
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日本に伝来したクンビア歌謡については調べたことがあります。クンビアはコロンビア生まれの「ズンチャズンチャ」の2拍子のビートを基調としたダンスミュージック。その起源は古く、黒人が南米大陸にアフリカから来た19世紀後半と考えられています。実際に広まったのは1950年代以降で、1965年にはメキシコのカルメン・リベロ楽団による「赤いスカートのクンビア(La Pollera Colora)」がヒットします。
その勢いは、同年日本にまで波及します。「赤いスカートのクンビア」をカップリングした金井克子は「踊るクンビア娘」を、ラテン歌謡を多く歌った御影あい子も「クンビアをうたおう」、そしてマツミさんが紹介した弘田三枝子と、1965年はクンビア歌謡イヤーとなります。
辺境サウンドのミネストローネ
マツミ:話をカリ・ムッツアに戻しましょう。2013年には、1stフルアルバムの『Souvenance』をリリースしています。アンデス地方のフォルクローレから中東のジプシーサウンド、果ては東南アジアのファンコットやインドのボリウッドまで、世界中の民族音楽に対する底無しの探究心が垣間見える辺境ポップの極みとも言える一枚でした。
Kali Mutsa - Souvenance (amazon.co.jp)
Kali Mutsa - Souvenance (Soundcloud)
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チリ版M.I.A.とデビュー時に言われていたようですが、クリップになっている「Cancion de Amor Colla」なんかは通じるものがあります。同時に、色彩感覚の鮮やかさはさすが南米って感じです。セリーヌもフランス人の血が混じっているらしいですが、ピエール&ジル (Pierre et Gilles)の世界観を感じました。
Cancion de Amor Colla (YouTube)
マツミ:
どこを切り取っても、良い意味で南米の枠だけにはまらない魅力がありますね。女優の歌手活動ということで、割とイロモノなコンセプトだし、アルバム1枚限りで終わらないで欲しいですね。
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Perfumeも昨年出演したSXSW(South by Southwest)に、カリ・ムッツアは2012年に出演しています。昨年はヨーロッパツアーもしたので、来日して欲しいです。