テクノポップ/テクノポップ関連情報

超モンスターヒットを生んだ怪奇ディスコ

ディスコ・ブームの最中生まれたのが、「ソウル・ドラキュラ」をはじめとした怪奇ディスコ。そして、日本では1978年、世界では1982年、怪奇ディスコ直系の超モンスターヒットが生まれます。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

第一次ディスコ・ブーム!

怪奇テクノはほとんど一般化していませんが、この怪奇ディスコは当時(1976年頃)から、そう呼ぶ人が居たはずです。怪奇テクノのルーツでもあります。この時代、パンクの時代でもあるのですが、同時にディスコの時代でもあるんです。日本では第一次ディスコ・ブームと言われます。ジョン・トラヴォルタ主演の1977年の映画『サタデー・ナイト・フィーヴァー』は、その頂点と言えましょう。

ソウル・ドラキュラ ハッ!ハッ!ハッ!

ソウル・ドラキュラ
そんな中、1976年の文字通りモンスター・ヒットと成ったのがが、Hot Bloodの『ソウル・ドラキュラ』です。アメリカというよりもヨーロッパでのヒットを経由して、日本でディスコとして異例のヒット曲(オリコン7位、42万枚)となりました。「ハッ!ハッ!ハッ!」の不気味な笑い声で始まるイントロが衝撃的な怪奇ディスコのキラーチューンであります。プッチモニの『BABY!恋に KNOCK OUT!』の元ネタ・ソングとして一部で話題になりました。12インチ・シングルは『Disco Dracula』というタイトルでリリースされているようです。また、アルバム『Dracula And Company』というのもあります。

ディスコと言えば、本場アメリカのブラックでファンキーなディスコとかミュンヘン・ディスコなんですが、Hot Bloodはフランスのスタジオミュージシャン集団によるものです。言い換えれば、「ソウル・ドラキュラ」は、ブラックなリズム感よりもメロディーに重きを置いたホワイト・ソウル。このディスコ曲が日本で流行ったのは、やはり日本人が根本的にメロディアスな曲に惹かれるからではないでしょうか。特にこの時代において、黒いファンキーなものを求めている日本人は少数派だったでしょう。

当然、「ソウル・ドラキュラ」に続けとフォロワーが続出します。
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