中南米テクノを始めます
ガイド:マツミさん、これまで「世界のエレクトロ男女ペア」というシリーズ対談をやってきましたが、今回は新たな切り口でお話ができればと思います。今回のテーマは、中南米諸国を中心としたエレクトロポップで「これはオススメ!」というアーティストを紹介したいと考えています。
海外ですが、club fonogramaというサイトがあります。ここでは、エレクトロポップだけではないですが、「イベロアメリカンポップ」というコンセプトで、今回僕たちがテーマとするアーティストも多く紹介されています。ちなみに「イベロアメリカ」とは、アメリカ大陸でかってスペインとポルトガルの植民地だった国を指していますが、宗主国であったスペインとポルトガルも含めています。ラテンや地域としての中南米(メキシコは北アメリカという考え方もある)とほぼ同義です。「共産テクノ」みたいなノリで言うと、「中南米テクノ」でもいいかもしれません。ここでの「テクノ」は広~い意味での「テクノポップ」ですが。
club fonograma
「中南米テクノ」として最初にオススメしたいのは、世界の果て、チリからやってきたハビエラ・メナ (Javiera Mena)ちゃんです。もともと、マツミさんとやり取りをするきっかけとなったのも、ハビエラちゃんですが、マツミさんとしても異存はないかと確信しています。最近、「ガイドの原点」というテーマでインタヴューを受けたのですが、ハビエラちゃんのことも話しました。
ガイドの原点 (All About)
ハビエラ・メナとの出会い
ガイド:僕が彼女に出会ったのは、大型レコード店のワールドミュージック・コーナーをブラブラしていて、偶然に『Mena』(2010年)のジャケが目に止まり、なんらかのヒントとなるポップもあったと思うんですが、いわゆるジャケ買いです。彼女のアルバムは捨て曲がなく、特に「Hasta La Verdad」「Luz De Piedra De Luna」が、珠玉の出来。とにかく癖になる程、聴き込みました。異国のエキゾチズムと不思議なノスタルジーが共存しているんです。
Mena (amazon.co.jp)
Hasta La Verdad (YouTube)
マツミさんは、自分でハビエラちゃんの楽曲をリミックスまでしているわけですが、出会いはどこだったのですか?
マツミ:
Last.fmで親交のあったチリ人のDJに「Luz De Piedra De Luna」のリミックス・コンテストの情報を教えてもらったのが、そもそもの始まりでした。ちょうど『Mena』がリリースされて1年ほど経った頃で、このアルバムをきっかけに南米ポップスの沼にどっぷり浸かって、今ではもう完全に抜け出せない状態です(笑)。
デビュー作の『Esquemas Juveniles』も遡って聴きましたが、1曲目「Al Siguiente Nivel」のイントロからテクノポップど真ん中で、再生ボタンを押して数秒で胸を射抜かれてしまいました。
Esquemas Juveniles (amazon.co.jp)
Al Siguiente Nivel (YouTube)