世界における日本の不動産市場の現状

アメリカ、EU、ASEAN、中国、インド等のマーケットでは、この10年間の不動産価格は上昇トレンドを形成しています。それに対し、日本ではバブル崩壊以降、長期的な下落トレンドが続いており、「失われた20年」といわれる間に日本の不動産は大きく下落しています。

バブル期の日本の不動産価格は異常に高く、世界の投資家にとっても手の出しにくい不動産と言われていましたが、この20年の間に状況は一変し、世界の不動産マーケットが大きく上昇している中、日本だけが下落トレンドにあるという状況です。

非常に魅力的な環境にある日本の不動産市場

日本の不動産投資の利回りは、概ね6~10%前後で推移しています。これは、世界的に見ても高利回りの部類であり、日本の不動産市場は非常に魅力的な環境にあると言えます。

海外ファンド等が投資先を探す際には政治的・経済的な安定度もポイントとなりますが、この点においても日本は十分に基準をクリアしていると言って良いでしょう。

更に、ここ数年の円安の影響も見逃せません。ご承知の通り、円の価値が下がればドルに換算した日本の不動産価格は下落します。80円台から120円台まで一気に円安が進行した事により、日本の不動産は割安感を大きく増しています。
円ドル為替相場の推移

円ドル為替相場の推移


割安な上に高利回り、更に、政治・経済面でも安定しているという好条件が揃い、更に、アベノミクス効果や東京五輪の開催による不動産価格上昇の期待もあり、日本の不動産マーケットは、世界中から注目を集めています。

なお、近年、海外マネーが大量に流入していますが、この海外マネーが日本の不動産市場を活性化させているのも事実です。平成26年の海外企業や投資ファンドによる国内不動産取引額は前年の3倍近い約1兆円となり、 国内取引額の約2割を占めています。

収益還元法により決まる不動産の価値

日本の不動産価格の考え方も、グローバルスタンダード化しており、収益還元法という考え方が主流となりました。収益還元法とは、不動産の収益性に着目して、そこから将来得られるべき価値を現在価値に割引して評価する計算方法の事です。

つまり、その不動産の利回りから不動産の評価額が決まるという事です。従って、ご自身の不動産の価値を維持したいのであれば、「空室を出さない努力」「家賃を下落させない努力」が不可欠となります。

その為には、日常の管理や修繕を徹底し、入居者に住みたいと思って頂けるような建物にしなければならず、それなりの投資は避けられません。投資を惜しまず適切な修繕を施しているオーナーさんの建物と、経費削減の為に必要な投資をしなかったオーナーさんの建物では、当然ながら、賃料や入居率に大きな差が出ます。収益還元法で計算した場合、この家賃収入の差が、評価額を大きく左右する事になるのです。

また、適切な修繕を施さなかった場合、同じ築年数の建物と比べて老朽化の進行が早くなります。建物の寿命が早く来れば、その分、本来得られるはずである家賃収入を得られなくなってしまう為、評価のマイナス要因となるのは言うまでもありません。