洞窟ホテル「ミルストーン・ケーブ・スイーツ」
ミルストーン・ケーブ・スイーツホテル外観。目印は、入口にそびえたつ日本人彫刻家・安部大雅氏による作品
明るい光が差し込むミル・レストランのテラス部分も居心地がよい
土肌の丘が続く奇岩風景で有名なカッパドキア。柔らかい岩質であることから「スポンジ岩」と呼ばれ、かつて多くのキリスト教徒がここを掘って地下に洞窟式家屋をつくり隠れ住んでいたといわれています。こうした住居は、実はカッパドキア中の地下に張り巡らされているのだとか。
なんと! ハマム付きの部屋もある!(©Millstone Cave Suites)
昨今、こうした地下住居の一部をホテルに改造した洞窟ホテルがカッパドキアで人気です。そんな中、洞窟ホテルながらデザイン系のラグジュアリーホテルが、このたびウチヒサールにオープン。近くに巨大なひき臼があったことから、「ミルストーン・ケーブ・スイーツ(Millstone Cave Suites)」と名付けられています。
ラグジュアリーな空間が魅力
洞窟ホテルとしては割と広めで、シンプルで品のいい家具たちが落ち着きをもたらす(©Millstone Cave Suites)
ミル・レストラン内では、イベントも時々行われる(©Millstone Cave Suites)
全13部屋のうち9部屋とレストランの一部が地下の洞窟式になっています。昔の人がニッチ(壁のくぼみ)として利用していたところもそのまま残してあるので、なんだか当時の生活を垣間見れる雰囲気が洞窟部屋の魅力。オーナーがインドネシアから特注した家具が、そんな洞窟タイプの部屋ににしっくりなじんでいて、落ち着いた雰囲気を醸し出しています。
洞窟の独特な雰囲気でお湯につかるのは気持ちがよさそう!
残り4部屋は石造りの部屋で、こちらは景色がよい部屋やハマム付きの部屋など、また別のラグジュアリーがそろっています。どちらのタイプの部屋にしても、バスルームがかなり広く取られているのが特徴の一つ。ドイツ製アクリル・ソリッドサーフェスのバスタブが置いてあり、別途シャワールームも全部屋完備。身体をきれいに洗ってからゆったりバスタブにつかる、という日本人的なぜいたくも、ここなら可能というわけです。
ミル・レストランも人気
クズインジックケバブ、子羊のすね肉ケバブ
山下鉄平氏のコーヒードリッパーはカッパドキアの雰囲気にぴったり(©Millstone Cave Suites)
ホテル内のミル・レストラン(Mill Restaurant)も人気で、わざわざ他のホテルから訪れる人もいるのだとか。地元カッパドキアの食材で作ったモダン地元料理がメインで、朝食のジャムなども手作りで美味しいので、ぜひお試しあれ。また、トルコで活躍する陶芸家、山下鉄平氏のコーヒードリッパー&カップでサービスされるコーヒーをカッパドキアの風景の中で飲んでいると、なんだか時が経つのも忘れてゆったりできてしまいます。
カッパドキアの絶景でヨガ!
気球の時間帯、ホテル前から見る日の出シーン(©Millstone Cave Suites)
気球を眺めながらの、カッパドキアヨガというのもまたオツ(©Millstone Cave Suites)
このホテルのもう一つの魅力は、その絶景。カッパドキアを一望できる高台にあるため、とりわけ天気のいい朝には多くの気球がぷかぷかと浮かんでいるシーンが楽しめます。ホテルの前には日本人彫刻家・安部大雅氏による作品がそびえたっており、カッパドキアの壮大な風景の中で、彼の作品は絶妙に調和。ちなみに、ホテルではヨガマットの貸し出しも行っているので、天気のいい朝、テラス階でそんな絶景を堪能しながらヨガ、なーんてぜいたくな時間を過ごすこともここなら可能です。
ミルストーン・ケーブ・スイーツホテルのオーナーによれば、この絶景は映画「
雪の轍(わだち)」(6月27日からロードショー)でも楽しめるとのこと。カッパドキアが気になる方は旅行前にぜひ。
この雰囲気の中で、ゆったり素敵な時間を過ごしてみたい
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Millstone Cave Suites
住所:Tekelli Mahallesi, Divanli Sokak, No:20, Uçhisar, Nevsehir
TEL:0384-219-2288
アクセス:ネブシェヒル空港から車で30分、カイセリ空港から車で1時間 (どちらもイスタンブールから飛行機で約1時間15分)