キャリアの正解が見えない時代

一生食べていけるビジネスマンの条件とは

一生食べていけるビジネスマンの条件とは

高度経済成長期から直近10年程前までのキャリア選択の勝ちパターンは、安泰な会社を選択し、競争し入社することでした。

大企業に就職することで出世も望め、収入も安泰でした。ただ、そうした時代はもはや過去の話で既に時代遅れという認識の方が正しいのではないでしょうか。

学生を含めた20代の若手社会人の皆さんには、将来自立してもやっていける、会社に依存せずに食べていけるようになっていただきたいと思っています。ただし、そうなりたいとはいっても具体的な道筋が見えないと困っている方が非常に多いです。

そこで、私自身が、普段、転職エージェントとして、多くの20代~30代のビジネスパーソンのキャリア支援をしている中で、得られた知見をもとに、「食いっぱぐれないビジネスマンになるために必要な考え方・ポイント」をまとめさせていただきました。

食いっぱぐれないビジネスマンってどんな人?

ところで、食いっぱぐれないビジネスマンとはそもそもどういった人を言うのでしょうか?

例えば以下のような感じでしょうか。

・時代の流れに乗っている、もしくは時代の流れに左右されないスキルを持っている


・一定レベル以上で高い給与を得ている(額面年収700万円以上か)

・会社が潰れても、個人として自立して仕事の引き合いがある
汎用性が高い分野で高いプロフェッショナルスキルを持っている

・時間にとらわれない、労働集約ではないナレッジワーカー
たしかにこんなビジネスパーソンになれたら良いですよね。

では、どうすればこうした人材に少しでも近づけるのでしょうか?

正解がない、食えるキャリアの作り方

結論として、正解はありません……。

ガッカリされるかもしれませんが、現在の激しい外部環境変化や、その人の価値観や性格などによっても変動値が多いため、誰にとっても「鉄板」な方法というのはありません。ただし、キャリアの選択をする際に、知っておくと有効な考え方は実際に存在します。過去、業界・年齢問わず、多くの転職者のキャリア支援をしてきた中で、以下の4点を意識する事が、有効であると考えています。それぞれについて解説をしていきますね。

1.希少性

給与は平たく言ってしまうと、希少性についてくるものです。

仮に、採用企業から見たときに、自分と同じくらいのスキルや経験を持った人が、選びたい放題で大量に存在していたとしたら、若さかコストの競争に陥ってしまいます。希少性の高い経験やスキルを持った人は、一定のニーズがある前提ですが、給与が高くつきやすいです。単純に他に頼める人がいないからです。

2.専門性

20代についてはポータブルスキルの勝負になります。ポータブルスキルとは、熱意や意欲、コミュニケーション能力など定性的なヒューマンスキルの事です。ただし、30代になると、一気に具体的な実務スキルや経験を求められるようになり、特定分野でのスキル・実績の競争になります。専門性を突き詰めていく事で、競争相手に勝っていく必要があります。

年齢が30代、40代と上がっていく中で、当然比例して年収も高くなりがちですが、採用企業の目線からすると、コストが安く真っ白な新卒や20代の若手を比較対象とした際には、30代以上の人材に対して、専門性や経験・スキルに対する要望レベルが高まるのは当然の事です。

3.属人性

世の中のビジネスは、大きく分けて、商材・製品や仕組み、資本力で儲け、競争するビジネスと、人材のナレッジやコンサルテーション、サービスレベルで儲けたり競争するビジネスに分かれます。今までの日本の稼ぎ頭としては、製造業や不動産・建設業があげられますが、これらは前者に該当しますね。

製造業は製品の質や工場の生産性・コスト、不動産業や建設業はどういった物件を押さえるかや、資本力が競争優位の源泉でした。

もちろんこの業界で働く人が優秀でないと言うつもりはありませんが、どちらかというと、人材そのものにスキルやノウハウが蓄積するというよりも、会社や製品、資産に依存しがちなビジネスモデル・業態です。こうした業態では、会社と社員の交渉力において、会社に分があると言えるでしょう。

逆に、無形・サービス関連の業態(人材サービス、広告代理店、IT・インターネット業界、金融業界等)は特に製品や在庫があるわけではなく、社員のナレッジや能力が差別化となりがちです。そうした業態では、会社と社員の交渉力において、社員に分があります。

会社側がより競合への競争優位を高めようと、ナレッジや実績、経験を持った人材の獲得競争が起こるためです。獲得競争が激化すれば、当然給与も引き上がりますね。

4.魅力的な市場(客単価、市場規模と将来性)

自分が働く市場の魅力度や将来性は重要ですね。

市場そのものが衰退すれば、競争相手の数が変わらなければ、一人あたりに行き渡るパイの数は減ってしまいますし、パイを奪い合うための競争は激化します。市場の魅力度を図る指標としては、客単価、市場規模、将来性の3点で考える事をお勧めします。客単価が大きい市場は、顧客の課題が大きく、単純に給与の原資となる粗利額が大きくなりがちなため、稼ぎやすいです。

市場規模とは、客単価×顧客数×購買頻度の積ですので、前述の客単価に加えて、顧客数や頻度が多い市場は、市場規模が大きいと言えます。市場の規模が大きければ、健全な努力さえ行っていれば、十分なパイが自分にも行き渡る可能性が高いです。

例えば、企業においては、採用や集客、IT投資、経理・資金繰あたりは、企業の規模・業界問わず、どんな会社も一定レベルで必要としている経営課題です。これらを課題解決したり、サービス提供する市場は物凄く市場が大きいと言えます。最後に、市場の将来性ですが、将来その市場が衰退してしまうのか、なくならないだろうか、という時間軸で評価を行うという事です。

キャリアの成功=キャリアの魅力度×その場所での活躍

いかがでしょうか。キャリアチェンジなど選択・意思決定の瞬間には、ぜひ上記4点を思い出してもらえればと思います。ただし、あくまで前述の考え方は、食いっぱぐれないという合理的な視点でのキャリア選択です。いくら魅力的なキャリアや市場がわかったとしても、実際に自分自身がそこで楽しむ事ができ、継続でき、高いパフォーマンスを出せなければ、キャリアも何もありません。

必ず、ご自身の適性や志向性との相性も大事にしながら、キャリア選択を行うようにしてください。

皆さんのキャリアの成功を祈っております。

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。