最後の最後には採用担当としてのヒューマンスキルが問われる

説明会で「参加者」から「候補者」へ

説明会で「参加者」から「候補者」へ

採用の仕組みや媒体・ツールは刻々と変化を続け進化していきます。斬新で目新しいものも次々と投入されています。しかしどれだけ効果的なツールを活用したとしても、最後の最後にはやはり採用担当としてのヒューマンスキルが結果を導き出してくるのではないでしょうか。

採用に絶対的に強い企業は、最初の出会い「企業説明会」で求職者の心をしっかり掴みとっている企業です。売り手市場・採用難の今「数少ないFace To Faceのチャンス」として、御社の会社説明会は求職者にとってどれだけのインパクトがあるのか…一度客観的に見直す必要はないでしょうか?

参加者から候補者に変化する1時間-それが説明会

様々な情報が飛び交っている現在の採用現場では、時に一筋縄ではいかない求職者も参加されることでしょう。中には最初から足を組みながら斜に構えて聞いている方もいらっしゃいますね(苦笑)

 「取り敢えず説明会を聞いてから…」

それが参加者の偽らざる気持ちでしょう。企業としても一人でも多くの方に気軽に参加して戴きたい説明会、ですが…そこは採用担当者の腕の見せ所。「参加者」から「応募者」に、そして「候補者」に変化していく1時間を全力で創り上げてください。履歴書やエントリーシートに書かれた志望動機は全くあてにはなりません。採用担当者の一言一言で力強い動機を導いていくのです。例え参加者が1名・2名であったとしても「目からウロコ」の説明会を演出しましょう。是非万全の準備をして、イレギュラーを楽しむ余裕をもって会場入りしてください。

説明会の【起・承・転…】を設計する

応募者の期待に応えて説明することは、何よりなことですが…本当に必要な事は視点を変えてあげることです。説明会に参加している求職者の視点はまだ「消費者視点」なのです。仮にそのまま入社が決まったとしても、視点の違いは必ず不協和音を弾き出すことになります。順を追って丁寧に「提供者(生産社)視点」に向けていくこと、それで初めて働く仲間としての土台に乗っていくのです。どんなに手を掛けた内定者フォローよりも大きな効果を生むのは説明会でのファーストインパクト。求職者にとっても企業側にとっても、それだけ重要な位置づけであると言えるのです。

それでは効果的な説明会の「起承転結」を解説していきましょう。

■【起】-ザックリとした安心感の構築

会社の規模や発祥(生立ち・社長の履歴・何のために)などを明るく簡潔に説明してください。企業規模によっては言い訳がましく説明を添える方もいますが、それは全く逆効果。現状の適正規模を堂々と伝えてください。「伸ばしていくための採用」、それで十分です。

導入部分はくどくどとは説明しないことがポイントです。担当者が気持ちよく説明に入っていける状況を創りだす、そのためのステージセットの意味合いもあります。礼儀正しく明るい担当者は参加者に落ち着きを与えます。

■【承】-社会のニーズを共有/理解と共感

「詳しい会社説明の前に、少し業界の現状と変化についてお話ししていきましょう」…っと、まずは社会のニーズを共有することから始めましょう。

時代背景・社会の要求・業界の変化と価値を、大きな社会的視点で伝えて下さい。参加者の方々が「なるほど……そうだ!」と感じた瞬間に、消費者から提供者側にその視点が変化していくのです。

ポイントは社会性のある大きな視点から事業分野にきちんと絞り込んでいけるかどうか。人はその価値を共有し使命感を感じた時に、参加者から応募者へと一歩進んでいきます。

■【転】-的を射た事業の信頼性を伝える

時代のニーズに対して「当社の答え」は何か-それが「事業展開」です。全く知識のない方々が聞いても「事業選択」が正しいことが分かるように、御社の事業の特徴を簡潔にプレゼンしましょう。どうしても必要な専門用語や業界用語は、必ず必ず噛み砕いて伝える。その丁寧な姿勢が応募者の信頼をもう一段高めることになります。さらに近未来(数年~5年先でOK)への簡略な展望を添えていくことで、応募者の心には前向きな質問(入社するとしたら気になること…)が生まれてくるのです。ですからこの時点で、社風や福利厚生、給与といった条件待遇は“簡単な説明と配布資料”だけで構いません。
まず最初の企業プレゼンはここまでです。

大切なポイントは…決して【結】まで押し付けないこと!
話を聴いただけでお腹一杯になってしまった人には、後に必ず「やらされ感」が生まれてきます。自発的で前向きな質問・疑問をどれだけ引き出せるかが採用成功へのカギとなっていきます。説明会での簡潔さとは実は「話しきらないこと」なのです。

それでは肝心の【結】はどうやって導いていくのか…
次のページでご説明しましょう。