漢方・漢方薬

中医学でわかる「太りやすい人・やせやすい人」

中医学では「肥人多痰、痩人多火」、つまり太っている人は痰が多く、やせている人は火が多いといいます。そのメカニズムやチェック方法、タイプ別の対策法をご紹介しましょう!

杏仁 美友

執筆者:杏仁 美友

国際中医師 / 漢方・薬膳料理ガイド

同じものを同じだけ食べていても、太る人とそうでない人がいるように、中医学ではその人の特徴にあわせた対策や食事療法(薬膳)で、その人に合わせたケアがあるのが嬉しいところです。

まずは太りやすい人とやせやすい人の特徴を紹介しますので、当てはまる箇所をチェックしてみてください。4つ以上あてはまればそのタイプといえるでしょう。

太りやすい人=肥人多痰チェック

甘いものは余分な湿だけでなく、血行不良の原因にも

甘いものは余分な湿だけでなく、血行不良の原因にも

□ カラダが重だるい
□ 皮膚に弾力がない
□ むくみやすい
□ 痰やおりものが多い
□ 甘いものが好き
□ 口の中が粘っこい
□ いつも眠い
□ めまいや頭痛がする

太る原因は大きくわけて2つありますが、ここでは摂取カロリーが多く、余計な老廃物がたまっているタイプの方ではありませんので悪しからず。「痰」は老廃物や脂肪を指す場合もありますが、もとの原因になっているものは、おもに余分な水分なのです。

水分代謝が悪くなると、気や血の流れも阻害され、代謝異常が起こって老廃物などが体内に蓄積されるというイメージです。

なお痰が発生するのは、中医学的にいう「脾」という機能と深く関係しています。脾臓だけでなく、消化機能全般を指し、脾の機能が落ちると代謝も悪くなるし、痰もできやすくなります。甘いものや冷たいものは湿を生みやすく、湿が気血の流れを妨げると頭痛を起こしたり、下半身にいけばおりものや水様便になりやすくなります。

脾の機能を高めるには、消化の良いものや、かぼちゃやじゃがいもなどのいも類、インゲンなどの豆類などもいいでしょう。カラダを冷やす食材も避け、ビールや刺身が好きなタイプは分量に気をつけたり、温性で水分代謝を高めるしょうがを皮付きのまま料理に添えるなど工夫をしてみましょう。

やせやすい人の特徴は次のページへ!

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