日本最古のサッカースタジアム
1993年のJリーグ誕生をきっかけに、サッカーファンが急激に増えました。今では野球とスポーツファンを二分しています。しかし、1980年代までの野球とサッカーの観客数には大きな開きがあったのです。そんな1960年4月9日に、当時の埼玉県大宮市に県営大宮公園サッカー場がオープンしました。日本初のサッカー専用球技場です。現在はNACK5スタジアム大宮と改称され、Jリーグ大宮アルディージャがホームグランドとしています。東京オリンピックのために増築されたスタンド
県営大宮公園サッカー場として開場した当初は、葦原の湿地に土砂を敷いただけの簡素なものでした。それが大きく様変わりしたのは、1964年の東京オリンピックのとき。1億9500万円の総工費が投じられ、立派なスタンドが設置され、収容人員は約1万5千人にまで膨らみました。Jリーグ開催期間中は大宮アルディージャのホームゲームが行われ、熱気に包まれます。メインスタンドの下からピッチに走り込むプレーヤー
NACK5スタジアム大宮のスタンドは大きく4つのエリアに分かれています。2つのゴールを左右にピッチの全体を眺めることができるのが、「メインスタンド」と「バックスタンド」です。選手たちはメインスタンドの下からピッチに走り込んでいきます。両スタンドは指定席となることが多いので、ピッチを眺める角度を固定し、試合観戦に集中することができます。1階は立見、2階は座席のサイドスタンド
前半後半あわせて90分のサッカーのゲームの中でも、特にエキサイトするのがゴール前でプレーをしているときです。ゴール裏からせり上がるウエスト、イーストの2つのサイドスタンドには、プレーヤーのエネルギーが伝わってきます。両スタンドともに2フロアーの構造になっています。2階には椅子が設置されていますが、1階は立見席です。サイドスタンドはどちらも通常、自由席となっているので、ゴール間近の席に陣取ろうとすると早めに場所の確保をする必要があります。次のページでは2つのサイドスタンドの様子から、感動のゴールシーン、その他の設備について紹介します。