基本はつくり込まないこと
日本は少し前までは用途に合わせて自由に間取りが変えられました。少し前というのは40年~50年前のことです。そこに洋文化が入り、間取りの考え方は用途別に部屋を区切っていく手法になりました。当然住まいの延べ床面積は増えていくのですがその結果、とても豊かになったと実感する人の方が多いのではないでしょうか?敷地の条件と建てる人の要望にもよりますが、間取りの考え方は多少ゆるやかに、あまりつくり込まない方がよいのかも知れません。
今回はちょっとした間取りツウになるためのポイントを紹介します。
間取りツウになるためのポイント
間取りのイメージは敷地の道路づけから始まり、駐車場との関係、そして室内の部屋割(ゾーニング)になります。1.階段の位置をどうする
玄関からすぐ2階に上がるか、それともリビング・ダイニングを通って上るようにするのか、階段の位置をどこにするかは間取りを考える上でとても重要なポイントです。
2.女性の動線をいかす間取り
夫婦で共働きであればなおさらですが、女性は家では何かと忙しいものです。家の中では男性より女性の方が倍くらい多く歩いているかも知れません。女性の意見を取り入れながら生活動線をチェックしていくことです。
3.すべてバリアフリーが良いとはいえません
段差は中途半端なものが危ないのです。しっかりと段差をつけることで空間にメリハリができたり、段差があることで健康の維持もできます。何でもかんでも危ない所をつぶしてしまう安全癖は、むしろ生活に工夫が生まれないこともあります。
しっかりと段差をつけることで空間にメリハリがつき、場合によっては舞台的なエンターテインメント性も演出されます。
オープンキッチンにした場合、下がり壁をつけて匂いがあまり他の部屋に広がらないようにすることがあります。しかし、大人になったとき、子どもの頃の匂いを感じて母の記憶や家族の記憶を思い出すことがあります。キッチンの設計は形式も大切ですが、匂いの設計もあわせて考えてみて下さい。
※下がり壁…天井から40~50cm下がっている壁のこと
5.テレビの位置を考えてみよう
リビングやダイニングをワンルームにし、そこにテレビが置かれると、テレビを見ながらの団らんになることがあります。テレビがないと家族の会話がもたないからでしょうか。そうならない様にテレビの位置や照明の工夫、テーブルセッティングに配慮し、家族の会話を楽しむことです。
6.隠しスペースなど一時避難場所があると便利
急にお客さんが来た時に遊具や学用品を押し込めるスペースや、宅急便の箱、買ってきたばかりの食材やビールなどをちょっと隠せる、つまり一時避難場所があると便利です。
7.子ども部屋はどうする
子どもは成長しないとわからないことも多くあります。ブースだけは確保しあまりつくり込まないことです。成長に応じて工夫していけばよいのです。
8.演出する場所をつくる
キッチン・ダイニング・リビング・階段などどこでもよいので演出をしてみて下さい。住まいは人間を演出する劇場でもあるのです。人間は演出されると生き生きとするものです。インテリアや小物、照明でさまざまな工夫ができます。ピクチャーレールなどの設置もいいでしょう。
9.便利や機能性ばかり追求しないことです。
快適すぎる生活は人間本来の肉体と五感を退化させていきます。だからと言って昔の生活が良いとは言いません。自分達はどこまでの快適を求め、どの部分の便利さを捨てることができるのか考えて選択しておくことです。
10.家の美しさは窓にもあります。
間取りのプランニングと共に窓の大きさ、位置、開閉方法が大切です。屋根がヘアスタイルだとすれば外壁は顔の色艶、窓は目鼻立ちです。特に窓のまわりのサッシはアイシャドウで目をはっきりみせてくれます。サッシの色は黒、白、ブラウン、シルバーなどによって外観のデザインはもちろん、内部からみる景色も違ってきます。
窓のデザインは家の美しさを決める大事な要素です。
次回は、内装インテリアと庭のアイデアをご紹介します。お楽しみに。