LINEいじめのパターンと対策
LINEにおけるいじめ、通称「LINEいじめ」が問題になっています。LINEいじめは子どもを追い詰める傾向にあります。なぜいじめが起きるのか、いじめの4つのパターンと対策について知りましょう。ネットいじめがリアルいじめより怖い理由
そもそもネットいじめは何が問題なのでしょうか。リアルないじめなら、学校や塾などでのみいじめられる場合が多く、帰宅後はいじめから逃れられます。ところがネットいじめの場合、いつも手にしているスマートフォン等を使うため、日時や場所を問わずいじめられ続けます。さらにネットでのいじめは、コピーや保存、共有、拡散などが容易なため、問題が拡大し、取り返しの付かないことになりかねません。そもそも、文章のみでのコミュニケーションは大人でも難しいものです。リアルなコミュニケーションにおいては、言い過ぎたり誤解を受けたりしても、相手の反応からすぐに気付いてフォローすることができます。ところが、ネットにおける文章中心のコミュニケーションでは相手の反応がすぐに分からないため、相手を怒らせたり傷つけたりすることがあるのです。
LINEいじめが怖い理由
LINEのトークは削除もできる
さらに、LINEにおけるいじめは削除することができます。いじめ対象者とのトークをトークルームごと削除したり、トークごとの削除も可能です。削除してしまうと証拠は残りません。
これまでのネットいじめは、検索などをすれば見つけることができ、大人が気付くことが可能でした。ところが、LINEいじめはいわば密室の中で行われるため、外部から分かりづらいところが怖いのです。
LINEいじめの4つのパターン
これまでもメールやSNS等様々なツールでネットいじめが行われてきました。最近は、子ども達のメインのコミュニケーションツールであるLINEでいじめが行われることが増えています。LINEいじめは、リアルないじめからLINEいじめに発展するパターンと、LINEでのコミュニケーションに原因があった(問題発言をした、既読スルー、未読放置をする等)などの理由から起きます。「既読スルー」とは受取手がトークを開いて“既読”とついたのに返事がないこと、「未読放置」とはトークにいつまでも“既読”がつかないことで、どちらも嫌われる行為です。
LINEいじめの主なパターンは以下の通りです。
その1:仲間はずれ
いじめ対象者をグループからはずす。或いは、いじめ対象者だけ最初からグループに招待しない「仲間はずれ」系のいじめ。
その2:無視
話しかけてきてもいじめ対象者のトークだけ無視する「無視」系のいじめ。
その3:集団いじめ
その子に対して一斉に悪口を送るいじめ。自分を否定する言葉が次々と押し寄せてくるので、いじめ対象者は自分が完全に否定されたような気持ちに陥る。「集団いじめ」系のいじめ。
ぞの4:画像・動画共有
裸など、いじめ対象者の見られたくない写真や動画をグループ内で共有する。「画像・動画共有」系のいじめ。
LINEいじめを防ぐコツ
外部から分かりづらいLINEのいじめはどのようにすれば防げるのでしょうか。もし保護者がLINEを使っているなら、子どもと友だちになっておきましょう。タイムラインを読める設定のままにしておいてもらうと、子どもの人間関係や普段の様子を垣間見ることができます。さらに、普段からLINEについて話し合ったり、問題はないかどうか聞いたりする習慣を持ちましょう。いじめが起きると、生活や様子に変化が現れます。たとえば食欲がなくなる、頭痛や腹痛を訴える、遅刻や欠席などが増えます。リアルないじめとつながっている場合も多いので、持ち物などがなくなったり、怪我をして帰ってくることはないか注意しましょう。
Android限定ですが、「Filli(フィリー)」という無料アプリを利用するという方法もあります。このアプリを入れておくと、いじめの可能性があると判断された場合、保護者に連絡がいくというものです。
LINEいじめは子どもを追い詰めます。子どもが本当に追い詰められてしまう前に、いじめに気付けるような関係を保ちたいところです。
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