新型の投入で巻き返しなるか!?
新型もノーマルのステップワゴンとカスタマイズ系モデルのスパーダを設定する。ノーマルは5ナンバー枠に収まるが、人気のスパーダは全長4735×全幅1695×全高1840mm。全長が4.7mを超えるためスパーダは3ナンバーになる
直噴1.5Lターボエンジンの搭載や、リヤゲートに横開きドアを加えた「わくわくゲート」の設定など、独自のアイディアを盛り込んだホンダ・ステップワゴンの新型が登場した。
5ナンバーを基本とするミドルサイズの箱型ミニバンでは、ヴォクシー/ノアに加えて、トヨタ店/トヨペット店向けで上級仕様のエスクァイアのトヨタ3兄弟が圧倒的に強い。
さらに、日産セレナにも販売面で差をつけられ、ステップワゴンの存在感が薄くなっていたのはホンダも認めざるをえないところだった。
ホンダ独自のセンタータンクレイアウトによる低床設計の恩恵で、全高を下げても必要十分な室内高が得られ、それにより背が高いことによる走りへの悪影響を抑えることができる。
これが先々代からのステップワゴンの特徴であり、走りもいいというのは訴求点のひとつであったが、5ナンバー系箱型ミニバンを選ぶユーザーは、それよりも分かりやすい「広さ感」を重視したため、販売面で後れを取ったともいえるだろう。
さらに、先代の一体型床下格納サードシートは、跳ね上げ式と違って後方視界を妨げないなどの利点があったものの、一度荷物を降ろさないと床下格納できない欠点も抱えるなど、使い勝手の面でも課題を抱えていた面も否めない。
広さと実用性を大きく向上させた新型ステップワゴン
しかし、新型ステップワゴンは、エンジンルームの前後長を40mmも短くし、さらに全高を上げてクラストップの室内空間を確保。さらに、床下格納を維持しながらも左右別々に格納できるようになって使い勝手を大きく向上している。
そこに独自の「わくわくゲート」、いわば「もうひとつの扉」によってサードシートの乗り降りを楽にするという新たな提案まで盛り込んでいて、ホンダらしい独自性を具現化しているのも注目だ。
次ページは、ホンダ・ステップワゴンの燃費について