1. 有名人のカムアウトやアライ宣言

欧州や米国などでは、様々な有名人がLGBTであることをカムアウトしたり、ストレートアライ(LGBTを応援するストレート)を宣言しています。例えば、第57回グラミー賞で4冠を達成したサム・スミスはゲイであることをカムアウトしていますし、マドンナは反同性愛法が制定されそうだったロシアに対して抗議をするなどして、自身がアライであることを宣言しています。

政治の世界でも、2013年までアイスランド首相を務めたヨハンナ・シグルザルドッティルが自身はレズビアンだと公言していますし、2014年までパリ市長に就任したフランスのベルトラン・ドラノエ、ベルリン市長に就任したドイツのクラウス・ヴォーヴェライトなど、様々な政治家がカムアウトしています。ビジネスの世界では、AppleのCEOであるティム・クックがゲイであることは有名ですね。こういった有名人の勇気あるカムアウトは、社会にとって大きな影響を引き起こし、議論を巻き起こします。

2. 有名企業がこぞってLGBTを応援する

IBM

同性カップルにも結婚祝い金を認めている日本IBM

欧州や米国では有名企業がこぞってLGBTを応援しています。アップル、グーグル、ヤフーなどといったIT企業や、P&G、IKEAといった生活必需品関連の企業、ひいてはベンチャー企業など、多くの企業がLGBTを応援しています。

日本でもIBMやゴールドマン・サックスなど外資系企業を中心にLGBTを応援する企業がいますが、日本企業の中からも、社内でLGBT研修を受けるなど、LGBTの顧客や従業員にうまく対応できるようにしようと動き始めているところも少しずつ増えてきています。

3. 各自治体でパートナーシップ法が制定される

法的な動きはどこから始まるのでしょうか?それは、地方自治体です。国がいきなり動き出すことは稀で、基本的に地方の自治体から動き出します。地方の自治体は国よりも動き出しやすい側面があるため、まずは自治体から整備が開始されます。

日本でも2015年に渋谷区にて同性パートナーシップ法が認められましたが、この動きは同性婚が認められるまでの道のりにおいて、とても大切な一歩だったと言えます。ただ、遺産の相続などといった法的な効力は認められていない点が諸外国とは異なっている点であり、今後も議論が必要であると同時に、他の自治体への拡大も行われていかなければなりません。

4. 国でパートナーシップ法が認められる

様々な地方自治体でパートナーシップ法が施行されると、自治体で実際にパートナーシップ制度が利用されることがデータとしてわかってきます。国民にパートナーシップ制度が求められていることが自治体のパートナーシップ法の利用者数という形で数値上に浮かび上がり、それらデータをもとに国で議論が行われます。パートナーシップ法を制定していない自治体でもパートナーシップ制度が使われるようになり、全国的にパートナーシップ法が認められます。

5. 同性婚が地方で認められる

同性婚

同性婚

パートナーシップ法が制定され、国民に利用され始めると、パートナーシップ制度を同性同士で利用しているカップルが多いことがデータとして判明してきます。それと同時に、パートナーシップ法の制定に準じて社会の意識も変わってくるため、カムアウトをするLGBT当事者が増えてきます。

伴って、LGBTの人権が注目を浴びるようになり、「異性同士では結婚できるのに、同性同士だと結婚できないというのは、人権の平等に反する。婚姻の平等のために同性でも婚姻関係を認めるべきだ」という意見が多数派を占めるようになり、結果として同性婚が地方から少しずつ認められていくようになり、最終的に国でも同性婚が認められるようになります。(※ただし、日本では法律上、自治体が制定できるのは条例であり民法を始めとした法律を地方自治体が制定することは不可能ではあります)

2015年5月現在、アメリカは州ごとに同性婚を認めている状態なので、今まさに同性婚制定の直前と言える状態であり、アメリカ全土で同性婚が認められる日もそう遠くはないと予想することができます。

日本でも同性婚はきっと、そのうち可能になるはずです。渋谷区のパートナーシップ法に続いて、様々な自治体が動き始めていますし、日本企業も動き始めています。また、東小雪さん、一ノ瀬文香さんなど、日本での有名人も少しずつカムアウトしてきています。国が動くまではまだ時間がかかりそうにも思えますが、粘り強く、諦めずに様々な人や組織がメッセージを出し続け、動き続けることが大切なのだと思います。

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