セクシュアルマイノリティ・同性愛/LGBT

ビジネスとしての「LGBT市場」に感じる違和感

6兆円の経済効果があると言われているLGBT市場。LGBT市場は最近でこそ、世間で騒がれるようになってきましたがどうして今さらなの?はたまた今本当に求められているLGBT向けサービスとしは何?その辺りについて解説していきます。

堀川 歩

執筆者:堀川 歩

同性愛ガイド

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LGBT市場とは?

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LGBT市場とは何か?

昨年度くらいから、LGBT市場について各メディアなどを通じて取り上げられる機会が増えてきました。特に経済誌などでは、「LGBT市場の推計市場規模は世界全体で軽く100兆円は超え、国内でも約6兆円は予想されます。またLGBTの人達は子供を持たない高学歴・高所得の共働き世帯が総じて多く、自己投資に費やす傾向が高いので、新サービスや流行には敏感で高額でも自分に合ったものであれば、躊躇せず購入する意欲があります。」というような事が描かれていますが、一言だけ言わせて下さい。

はぁ!?

ビジネスとして見るLGBTへの違和感

すみません。取り乱してしまいました。
確かに、経済誌で取りあげられている様な一面もあるのかもしれませんが、ハッキリ言ってそれはLGBTの方の中でも一部の方にしか過ぎません。何より、「LGBTの人達は子供を持たない」って、持ちたくても日本では合法的に同性同士の間では持てない現状があることや、授かるにも色んな壁があることを知っていますか。就業先でもカミングアウトの問題や偏見もあって仕事を辞めざるをえないことになった方や、性的マイノリティであることが理由で働くことを拒否された人がいることを知っていますか。LGBTのことをビジネスとして見る切り口が悪いとは思いませんが、ただ単に、数字や市場価値として表面上だけを見て出て来るサービスには非常に違和感がありますし、きっと一サービスとしても受け入れられることはないと私は思います。

なぜ今LGBT市場が注目されているの?

やはり潜在的な市場があると見込まれていることと、まだ開拓されていない市場に参入できれば、独占市場を獲得できるチャンスでもあるということが大きいのではないでしょうか。また、市場という観点だけでなくダイバーシティという観点からも女性、障がい者、外国人、そしてLGBT(性的マイノリティ)など、多様な人材を活かして企業の競争力を高めようというダイバーシティ(多様性)推進の動きも大きいかと思います。

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