『くれよんのくろくん』
色々なタイプの人がいて、合う合わないやイライラ感を経験するのも、大きな成長の証。そこで感情をぶつけるのではなく、自分と自分以外の人について思いを巡らせるようになっていくのが幼児期後半。そんな入り口にいるのが、4歳前後のころでしょう。箱から飛び出した新品のクレヨンたち。リズミカルなかけ声で、花や木やちょうちょ、空やくもなどを描き、真っ白だった画用紙はカラフルに。でも黒君を仲間外れにし、譲り合うことができないために言い争いが起こり、絵もけちゃくちゃに……。シャープペンのおにいさんとの協力で、全く新しい形に絵をよみがえらせるくろくんの姿は爽快! それぞれの個性が宝物ということはまだ理解できなくても、「くろくんが活躍できてよかったね」「すごいね」「くろくんもみんなも嬉しそう!」。そんな気落ちを子どもたちに届けてくれるでしょう。
絵本『くれよんのくろくん』
【書籍データ】
作・絵: なかや みわ
出版社: 童心社
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