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オペラの聖地!プッチーニの名作たちを生んだ湖畔と家

トッレ・デル・ラーゴ・プッチーニは、トスカーナにあるオペラファン必見スポット。名作オペラの数々が誕生したプッチーニ記念館、墓所、音楽祭、閑静な松林を抜けた湖畔にあるプッチーニの聖地を訪ねてみるのもおススメです。

河村 英和

執筆者:河村 英和

イタリアガイド

プッチーニの数々のオペラが生まれた聖地!

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トッレ・デル・ラーゴ・プッチーニにある湖とプッチーニの像(1925年、彫刻家トゥルベツコイによる) (c)Ewa Kawamura


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トッレ・デル・ラーゴ・プッチーニに面しているマッサチュッコリ湖 (c)Ewa Kawamura

イタリアオペラ界を代表する大作曲家ジャコモ・プッチーニ(1858-1924)は、『マノン・レスコー』『ラ・ボエーム』『トスカ』『蝶々夫人』『トゥーランドット』といった傑作オペラのほとんどを、トッレ・デル・ラーゴ・プッチーニにある湖畔の家で完成させました。ここは、松林にも囲まれた閑静な住宅街で、トスカーナを代表する海水浴地ヴィアレッジョ(プッチーニのもう一軒の自宅がある)から約5km、斜塔で有名なピサから約15kmの位置にあり、プッチーニは生涯にわたって、ここでオペラの作曲に打ち込みました。

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湖のほとりにあるオルランド家の塔 (c)Ewa Kawamura

地名トッレ・デル・ラーゴ・プッチーニは、プッチーニは言わずもがな、ここで過ごした大作曲家の名にあやかったもので、当初はイタリア語で「湖の塔(トッレ・デル・ラーゴ)」と呼ばれていました。それは、湖(ラーゴ)のマッサチュッコリ湖(lago di Massaciuccoli)に面して、オルランド家の19世紀の狩猟の館(Villa Orlando)の塔(トッレ)があることに因んだものです。

まずは、プッチーニ記念館へ行こう!

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トッレ・デル・ラーゴ・プッチーニのプッチーニ記念館 (c)Ewa Kawamura


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館内にあるプッチーニの墓と礼拝堂(1950年代の絵葉書より)

その隣りにあるのが、プッチーニの仕事場兼自宅で、現在、子孫の運営する記念館(Villa Museo Puccini)として公開されています。プッチーニは、この家を1891年に借りてから、1898年に購入、ここで先に述べたような代表作の数々を作曲しました。1915年にはヴィアレッジョに土地を購入し新居を建設、晩年の1921年に転居しましたが、彼の墓はこのトッレ・デル・ラーゴの自宅内に置かれています(館内の写真撮影は禁止)。

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トッレ・デル・ラーゴ・プッチーニの記念館内部(古い絵葉書より)

トスカーナの近隣エリアには、プッチーニ所縁の地も多く、生誕地ルッカ(Lucca)にあるプッチーニの生家をはじめ、プッチーニが散策を楽しんだオリーヴ林の眺めがよいキアートリ(Chiatri)や、ペスカーリア(Pescaglia)にもプッチーニ記念館がありますが、こちらは、かなり田舎なためアクセスは、レンタカーでないと不便です。なおキアートリにあるプッチーニの別荘(Villa Ginori-Lisci)は、現在一般公開されていませんが、プッチーニ音楽学センターとして使用されています。

夏は湖畔のプッチーニ音楽祭も!

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湖畔で行わるプッチーニ音楽祭の舞台セットを準備中 (c)Ewa Kawamura


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2004年、第50回プッチーニ音楽祭の記念切手

トッレ・デル・ラーゴ・プッチーニでは、記念館前の湖畔で、毎年7-8月に、プッチーニ音楽祭が開催され、主要なオペラ作品を斬新な演出で公演、世界中からオペラファンがやって来ます。1930年に始まり、第二次大戦中・戦後は中断しましたが、本年2015年は第61回を数えます。宿泊は、やはりヴィアレッジョが便利で、昼間は海水浴を楽しみ、夜は本場でプッチーニのオペラを堪能という具合に、夏限定のトスカーナの魅力が満喫できます。

>>>ヴィアレッジョの町案内とおすすめホテルについてはこちら

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■Torre del Lago Puccini(トッレ・デル・ラーゴ・プッチーニ)
アクセス:プッチーニの記念館や湖畔のあるエリアへは、最寄の鉄道駅(Stazione di Torre del Lago Puccini)からは約1.5km、徒歩約20分。ヴィアレッジョ(Viareggio)市の管轄区なので、ピサからではなく、ヴィアレッジョから市内バスまたはタクシーのほうが便利です。

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