漢方・漢方薬

タイプ別!あなたのストレスに効く漢方チェック(2ページ目)

春から新しい環境に変わった方も多いようですが、そろそろ緊張もほぐれ、疲れや不調が出やすいこの時期。ストレスで気がのぼったり、憂うつな気分になったり、だるさが抜けないなど、さまざまな不調にオススメの漢方をご紹介しましょう。

杏仁 美友

執筆者:杏仁 美友

国際中医師 / 漢方・薬膳料理ガイド

虚証チェック
虚証イメージ

声や肌にハリがなく、病気しがち。動くとすぐに疲れる


  • 体力がなく、疲れやすい
  • カゼを年に何度も引く
  • 声が小さい
  • どちらかというと下痢気味だ
  • 肌に弾力がない
3つ以上あてはまると虚証タイプといえるでしょう。ちなみに漢方チェックで、実証を太めで虚証を細めの体型と表現するものがありますが、実証でもほっそりしていたり、虚証でもぽちゃぽちゃしているケースがあります。大切なのは体型ではなく筋肉量だったり、総合的にみることです。

虚証タイプのストレス漢方

虚証タイプの漢方は数多くあるのですが、ここでは代表的なものをご紹介します。ちなみに慢性化すると虚証になりやすいのも事実です。

・虚弱体質でいつもだるく、動悸や不眠になりやすい
消化機能が弱い人が多く、食べたものを栄養に変えられないので、不眠や脱力感、物忘れ、貧血なども起こりやすくなります。気や血となるものを補い、精神安定によい「帰脾湯(きひとう)」や、胃腸トラブルがないなら「人参養栄湯(にんじんようえいとう)」も用いることができます。

・精神による疲れで不眠や不安感がつのる
精神疲労によりなかなか寝付けない、眠りが浅いのがこのタイプ。有名な処方では「酸棗仁湯(さんそうにんとう)」が挙げられます。中枢神経系を鎮静する作用があり、体力不足による貧血やめまい、動悸にも応用できます。日ごろからぼんやりしがちで、わけもなく悲しくなったり、うつのような症状を伴えば「甘麦大棗湯(かんばくだいそうとう)」が◎。

・憂うつ感があり、イライラやのぼせ、頭痛、胸脇の痛みがある

カラダに必要な血の不足やストレスなどで肝の機能が低下すると、このような症状が出やすくなります。血を補って流れをよくしたり、胃腸の機能を高めたり、気の流れをスムーズにする「加味逍遥散(かみしょうようさん)」は代表的な漢方です。

今回ストレスによる漢方薬をご紹介しましたが、自分一人の判断で証を決めるのは難しいもの。試したい場合は漢方の専門家にご相談くださいね。

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