ローマ/バチカン市国

数十年に一度のイベント「聖年」にローマへ行こう(2ページ目)

数十年に一度のカトリックの行事「聖年」には、世界中から多数の巡礼者がローマを訪れます。信者ではない観光客にとっても、通常は閉まっている聖年の扉が開いたり、記念切手やコインが発売されたり、興味深い要素はたくさんある一方、教会が大混雑し、宿もとりにくくなったりと、観光に支障が出ることも考えられます。2015年12月8日~2016年11月20日まで開催される「いつくしみの特別聖年」について注意事項とともに解説します。

酒井 香織

執筆者:酒井 香織

ローマガイド

 

サンピエトロ大聖堂の聖年の扉をくぐる

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サンピエトロ大聖堂の聖年の扉をくぐるためのチケット


サンピエトロ大聖堂の聖年の扉をくぐる場合のみ、混雑を避けるため、いつくしみの聖年の公式ページPilgrim Registration欄で、無料でネット予約ができます(予約ページはイタリア語のみ)。

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巡礼インフォメーションセンター

ネット予約をしていなくても、現地で聖年の扉をくぐるための無料チケットを入手することができます。サンピエトロ広場に続く大通りのコンチリアツィオーネ通り7番地(Via della Conciliazione 7)の巡礼インフォメーションセンター(Pilgrimage Information Center:7:30~18:30、年中無休)で、上の写真の無料チケットをもらい、時間を書き込んでもらいます。チケットは当日のみ有効。

 

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サンタンジェロ城前の白いテントからスタートする巡礼者のための通路

チケット保持者はサンタンジェロ城前にある白いテントで受付を済ませたら、コンチリアツィオーネ沿いに作られた、柵で囲われた専用通路を通って、サンピエトロ広場まで歩いていきます。コンチリアツィオーネ通りの突き当りで道路を渡り、サンピエトロ広場の入り口でボランティアの人によるチェックがあります(ページ下の写真参照)。

 

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巡礼者に発行されるラテン語の証明書

聖年の扉をくぐった巡礼者には、ラテン語で書かれた名前と日付入り証明書が発行されます(2ユーロ)。申し込みは前述のインフォメーションセンターで。

 

聖年の扉をくぐらずにサンピエトロ大聖堂に入場する場合

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聖年の扉をくぐらないでサンピエトロ大聖堂に入場する場合の優先入り口

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広場に作られた、聖年の扉をくぐる人用通路

現在、聖年と関係なく大聖堂見学をする観光客のために、優先入り口が設けられています。ベルニーニの柱廊の右側を回り込んでいくと、上の写真のような表示(「←大聖堂入り口」と書いてあります)があるので、そこから広場に入って、通常時と同様のセキュリティチェックを受けます。

 

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サンピエトロ広場入り口で聖年の扉に向かう巡礼者をチェックするボランティアたち。聖年の扉を通らずに大聖堂に入場する人のための入り口は、右側柱廊を進んでいくとあります

聖年開幕後、毎日試行錯誤で状況に応じていろいろなことが変更されています。不明な点は、黄色いベストや帽子が目印のボランティアの人たちに聞いてみてください。

右の写真は、広場に設けられた、聖年の扉を通る巡礼者の入り口ですが、人が少なければ、チケットを持っていなくても入れてもらえる場合もあるようです。

 

バチカン博物館見学後サンピエトロ大聖堂に行く場合

バチカン博物館内システィーナ礼拝堂の、「最後の審判」を見て左側のドアが開いていればサンピエトロ大聖堂にそのまま行けます。聖年開催中は、聖年の扉をくぐる人のための通路が作られているので、システィーナ礼拝堂を出た人は、まず階段を下りてクーポラのチケット売り場があるレベルまで行ったら、さらに階段を下りてトイレやクロークがあるレベルまで行ってから、また別の階段を上って聖堂の入口に行くようになっています。バチカン博物館から出てきた人は、通常の入口である、右から2番目の秘跡の扉から聖堂へ入場します。状況により、聖年の扉専用通路に列ができていなければ、聖年の扉から入場できる場合もあるようです。扉のところにいる係員やボランティアに聞いてみてください。
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