運動と健康/柔軟性・姿勢・コンディショニング・身体の動き

要注意!スポーツの偏った動きが体を歪ませる(2ページ目)

スポーツをすると体が鍛えられ、忍耐力や精神力も鍛えられます。心身ともにいいとこずくめなので、多くの学校で部活として積極的に勧められています。しかしその反面、スポーツによる体のゆがみやプレッシャーによって精神的に追い込まれるという場合も。今回は特に“学童期のスポーツによる体のゆがみ”に焦点を当て、スポーツを行う上での注意点について解説します。

中村 尚人

執筆者:中村 尚人

理学療法士 / 運動療法ガイド

キーポイントは「正中化」

ではスポーツは体に良くないのか。そんなことはありません。運動は体力も精神力も集中力も高めます。昔から「文武両道」といいますが、運動するほど脳にもよい影響があります。

スポーツのよいところを残したまま、体を歪めないためには何が必要かというと、キーポイントは「正中化」です。スポーツの問題は左右非対称な運動ということです。ヒトの体は基本的に左右対称にできています。ですので、スポーツの前後に、偏った癖を取る運動やトレーニングを行う必要があります。

オススメの運動は、ウォーキングや水泳、ヨガです。ただし、水泳では注意が必要です。息継ぎは左右均等に行って下さい。自由形で片側だけで息継ぎすると非対称になります。ヨガは必ず左右行いますので、左右差への気付きやさらに左右差の是正にも役立ちます。

オススメのトレーニングは、ピラティスや太極拳です。インナーマッスル(深層筋)によって体の正中化を促します。トランポリンや縄跳びも良いと思います。歪んでいては真っ直ぐ飛ぶことは出来ません。

歪みを取るには

歪んでしまった体を取るためには矯正や整体もいいと思いますが、なによりも原因を作ったスポーツ動作の逆をすることです。球技であれば、利き手と反対の手を使って素振りなどを行う。陸上であれば右回りで走るとよいでしょう。いつもと逆をすると違和感を感じますが、それだけ左右差がある、つまり歪んでいるということです。長年かけて作ってきた歪みですので、急に体を変えようと思わず、気長に調整してみて下さい。

できるだけ正中化を意識した練習やトレーニングを日常生活に取り入れながら、楽しい部活生活、スポーツライフを送って下さい。これから部活でスポーツや偏った動きを行う方は、ぜひ体の歪みが起こらない練習方法、調整方法を検討してみましょう。

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