スニオン岬に建つ荘厳なポセイドン神殿 

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夕陽の色に染まるポセイドン神殿

アッティカ半島の最南端に位置するスニオン岬はアテネから約70km、岬の先端にはポセイドン神殿が荘厳な佇まいを見せています。紀元前444年建立、英国のロマン派詩人バイロンに謳われたことでも有名な神殿です。均整のとれた16本の柱が非常に美しいドリス式の建造物です。

バイロンは若い頃にギリシャやスペイン、ポルトガルなど地中海沿岸の各地を旅したことがありました。1821年、ギリシャがオスマン=トルコからの解放を求め、独立戦争が勃発します。この際、ヨーロッパ各地から多くの知識人が義勇軍として駆けつけたと言われますが、バイロンもその一人でした。ギリシャの地で戦いに身を投じましたが、1824年に病死、ギリシャでその36歳の生涯を終えています。本人が書いたものか真偽のほどはわかりませんが、ポセイドン神殿にはバイロンの名が刻まれている柱があります。

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エーゲ海に沈む夕陽

スニオン岬は特に夕陽の時間がロマンティックです。深い青のエーゲ海に落ちていく真っ赤な夕陽と、その色に染められていくポセイドン神殿の姿は格別の美しさです。ただ夕陽の時間にこだわらず、どの時間帯に訪れても、神殿と周囲の自然の美しさには心を打たれます。個人で行くなら、午前中もあまり混んでいないのでおすすめです。晴れている日には、エーゲ海に浮かぶ7つの島を見渡すことができます。

入口から神殿まで少し坂道をのぼっていきますが、遺跡巡りに最適の春なら、周辺には野の花が咲き乱れていて清々しい散歩道となっています。夏は日没近くでもかなり陽射しが強いのでサングラスや帽子は必携です。冬は風が強いので防寒をしっかりと。どの季節もそれぞれの美しさがあり、訪れる価値があります。日本からの友人などを連れて何度も訪れていますが、毎回、神殿を見るたびに、初めて見た時と同じくらい感動します。

ギリシャには全国各地に素晴らしい遺跡がありますが、ここも岬の先端という場所に神殿を築いた当時の建築技術に感銘を受けます。ちなみに地図上でアテネのアクロポリス、スニオン岬のポセイドン神殿、エギナ島のアフェア神殿を直線で結ぶとその距離には驚きの事実があります。アクロポリス~ポセイドン神殿の間が45km、ポセイドン神殿~アフェア神殿の間が45km、アフェア神殿~アクロポリスの間が30kmと、完璧な二等辺三角形になっているのです。古代人はそこにどのようなメッセージをこめようとしたのでしょうか。

アテネからは路線バスか観光バスツアーで

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どの季節、時間帯に訪れてもポセイドン神殿とエーゲ海の美しさに感動

アテネからは路線バスで行くことができます。所要時間は1時間40分~2時間くらいです。海沿いルートと山沿いルートを走るものがあり、山側の方が少し時間を短縮できますが、車窓からの眺めがいいのは海側を走る路線です。バスでは進行方向に向かって右側の席がおすすめです。アテネより南東に延びる海岸線はアポロコーストと呼ばれており、グリファダ、ヴーラ、ヴーリァグメニなど、美しいビーチが数々が姿を現します。きれいな景色を眺めながら、最先端の岬までのぼっていくバスの旅はあっという間に感じられます。

旅行会社による現地発着の半日観光ツアーなども出ています。観光ガイドさんがポセイドン神殿について詳しく解説してくれて、その後、自由時間もとれるものが多いです。観光バスで約1時間半、楽に行けるので人気があります。

入口付近にはカフェもあり、神殿を見学後、時間に余裕があれば休憩することもできます。他にも岬の周辺には眺めのいいレストランやカフェなどもありますが、お値段は少々高めです。

閉場時間は日没ですが、夏季なら20~21時ごろ、冬季ならと18~19時ごろと季節によってかなり変動しますので、夕陽の時間を目指す場合は注意してください。

<DATA>
スニオン岬 ポセイドン神殿
TEL:229-2039363
開場時間:夏季 8:00~日没、冬季 9:30~日没 
休業日:1/1、3/25、5/1、12/25、26
※その他、復活祭など毎年変動する祝祭日による休業日や開場時間の変更あり 上記リンクの公式ウェブサイトよりInformationで要確認
料金:4ユーロ ※11月~3月の第1日曜日は無料 、他にも無料開放日あり
アクセス:国立考古学博物館近くのEgiptouバスステーションよりスニオン行のバスが毎時1本発着(海沿いと山沿いのふたつのルートでそれぞれ2時間に1本、バス停は異なる)。 シンタグマ広場付近、フィレリノン通りにもスニオン行のバスの停留所あり  


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