演劇界の舞台裏には濃厚な人生がある
『ブロードウェイと銃弾』(1994年度作品)1920年代、若い脚本家(ジョン・キューザック)が舞台の脚本を手掛けることになったけれど、ギャングのボスの情婦(ジェニファー・ティリー)を出演させないといけないことに。加えて、主演女優(ダイアン・ウィースト)は脚本を書きなおすように言って来るわ、情婦の用心棒まで脚本に口を挟んでくるわで、舞台裏は大騒動!という演劇界の内幕コメディ。
ひとつの芝居が出来上がるまで、こんなしょーもないことまで抱えざるを得ないのか~と脚本家に同情しつつ、不器用で立ち回りが下手な上に脚本のセンスもイマイチな主人公のダメぶりが笑えます。ウディ・アレンの演出が冴えるブラックコメディ。
監督:ウディ・アレン 出演:ジョン・キューザック、ダイアン・ウィースト、ジェニファー・ティリー、チャズ・パルミンテリ、メアリー=ルイーズ・パーカーほか
『コーラスライン』(1985年度作品)
ブロードウェイを舞台に演出家(マイケル・ダグラス)とオーディションを受けにきたダンサーたちの姿を描いた有名ミュージカルの映画化。
演出家のかつての恋人が再起をかけて受けに来たり、故郷を捨てた若者がいたり……それぞれ事情を抱えつつ、チャンスを掴もうとオーディションに臨むのですが……。
さまざまな人種と生活環境、そして人生がオーディションで浮き彫りになる様がスリリング。テクニックだけではなく、素の自分をさらけだすことも重要なオーディションは、一種のセラピーのよう。また歌と踊りも素晴らしい! まさにザッツエンタティメントの裏側を見せてくれる映画です。
監督:リチャード・アッテンボロー 出演:マイケル・ダグラス、アリソン・リード、マイケル・ブレビンズ、テレンス・マンほか
>次は映画界の裏側で見る女優の素顔を描いた映画です。