女優とプロデューサーの生き様に肉迫
『デボラ・ウインガーを探して』(2002年度作品)
女優ロザンナ・アークエットが、憧れの女優デブラ・ウィンガー(リチャード・ギア共演作『愛と青春の旅立ち』などに出演)がトップ女優の座を捨て、ある日突然、スクリーンから姿を消した理由が知りたくて、デブラの消息を追いかけながら、数々の女優にインタビューしていくというドキュメンタリー。
女優たちが語る結婚、仕事、子育て……。年齢とともにキャスティングされることは減り、忘れられる存在になっていく恐怖と闘ったり、子育てに奔走したりする人がいれば、出産経験はあるがほとんど子育てしなかった人も。そして女優を食い物にする映画業界批判も。女優たちの井戸端会議的な内容で、女優の裏側を見せていく作品です。
監督:ロザンナ・アークエット 出演:パトリシア・アークエット、ロザンナ・アークエット、エマニュエル・ベアール、カトリン・カートリッジ、ローラ・ダーン、ジェーン・フォンダ、テリー・ガー、ウーピー・ゴールドバーグほか
『ザ・プレイヤー』(1992年度作品)
大手スタジオのプロデューサー(ティム・ロビンス)は、自分を脅迫してきた脚本家だと思い込み、ある男を殺してしまうが、翌日また脅迫が届く……。加えて、スタジオにやり手の若手プロデューサーが所属するや、自分の座が危ないと、そのプロデューサーを陥れるよう画策する……。業界のダークサイドを描いたロバート・アルトマン監督作です。
富と名誉が人を狂わせてしまう、そしてその行いがまかり通ってしまう映画業界をデフォルメして皮肉った業界内幕映画。主人公の真っ黒ぶりがすごい! ジュリア・ロバーツ、ブルース・ウィリス、シェール、ジョン・キューザックなどスター俳優たちがカメオ出演しています。
監督:ロバート・アルトマン 出演:ティム・ロビンス、グレタ・スカッキ、フレッド・ウォード、ウーピー・ゴールドバーグ、ピーター・ギャラガー
エンタメ業界は舞台裏もドラマがいっぱいというのが、これらの映画を見ればわかります。ほか、『マリリン 七日間の恋』『ヒッチコック』『アーティスト』『あの頃、ペニーレインと』そして日本映画ではラジオ業界の舞台裏を描いた三谷幸喜監督作『ラジオの時間』もオススメです。