メキシコ/メキシコのグルメ・レストラン

ローカル気分でお得に食べられるメキシコの定食

現地の人々が日々利用する、「コミダコリーダ」または「メヌウ」と呼ばれるメキシコの日替わり定食。手頃な値段でバランスの良い食事をいただけるので、旅行者もぜひ利用したいところ。ここでは、メキシコの定食で提供される料理や、利用の際のポイントも案内します。

長屋 美保

執筆者:長屋 美保

メキシコガイド

旅でぜひ利用したいメキシコの定食

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(写真上から)ちょっと高めの100ペソの定食と、一般的な60ペソの定食のメイン料理の例

メキシコの外食費は意外にも高く、レストランへいったら、1回の食事に1000円以上の金額を使ってしまうのはざらです。しかし、経済的だからといって、タコスなどの露店料理ばかり食べるのも栄養が偏りそうですよね。そんなときの強い見方が定食です。カジュアルな食堂では、コミダコリーダ(COMIDA CORRIDA)、ちょっと高級なレストランでは、メヌウ(MENU)と呼ばれ、お得にバランスのとれた食事ができるので、現地の人々が毎日利用しています。店によって価格の差はありますが、だいたい35~100メキシコペソ(280~800円相当)で提供されています。単品で頼むよりも定食のほうが格段にお得なので、旅行者も利用しない手はありません。大衆食堂や、洒落たレストランはもちろん、市場にも必ず定食を提供する店があります。

こちらも参考に>>>メキシコのグルメ・レストラン 

メキシコの定食の内容

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日替わり定食メニューの例。印刷されていたり、店頭のホワイトボードにメニューが書かれている

定食のメニューは日替わりで、飲み物、スープ、前菜、メイン料理を、何種類のなかから選べるようになっています。ここでは、定食にどんなものが登場するのか、順を追って具体的に紹介します。

1:飲み物

agua

ノパル(ウチワサボテン)とリモン(レモン)のアグア

メキシコの定食の定番ドリンクは、Agua de fruta(アグア・デ・フルータ)というもの。Agua(アグア=水)と略していわれることも多いです。季節のフルーツの果汁を水で割って砂糖を加えたフルーツジュースで、季節によってフルーツの種類は変わりますが、定番はハイビスカスのJamaica(ハマイカ)、米とミルク、シナモン入りのHorchata(オルチャータ)、オレンジのNaranja(ナランハ)、グアバのGuayaba(グアヤバ)、レモンのLimon(リモン)など。日替わりのAguaは、だいたい定食の料金に含まれていますが、コップ一杯だけの場合と、水差したっぷりに提供され、おかわり自由な場合があります。また、飲み物は定食とは別売りという店もあります。

2:主食

tortilla

トルティージャ。サルサも付いているお店が多い

パンまたは、トルティージャが付きます。少なめに提供されることが多いので、足りなくなったら、お店の人に追加をお願いしましょう。






3:スープ

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トマトベースの野菜スープ

スープ全般はスペイン語でSopa(ソパ)または、Caldo(カルド)といい、クリーム系スープはCrema(クレマ)と呼ばれています。定番はコンソメ(チキンのほぐし肉とお米が入っています)、トルティージャスープ、香草のクリームスープ、野菜のトマトスープ、豆のスープなど。メキシコのスープはどれもハズレがなく、だいたい美味しいです。


4:前菜

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味付けご飯

前菜はスパゲッティ(Espagueti)、味付けごはん(Arroz)、サラダ(Ensalada)のことが多いです。パンやトルティージャがあるのに、「前菜が米?」と思われるかもしれませんが、メキシコでは米が主食というよりも、おかず感覚なのです。






5:メイン料理

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(写真左上から時計回りに)チキンカツ、チラキレス、チレレジェーノ 、薄切りビーフステーキとエンチラーダス

メイン料理はスペイン語でPlato fuerte(プラトフエルテ)ですが、メキシコの大衆食堂では「おかず」の意味であるGuisado(ギサド)と呼ばれることが多いです。肉か魚を使った料理が提供されます。付け合わせには、フリホーレス(煮豆)や味付けごはん、サラダ、フライドポテトが添えられることも。メインの定番には、チキン胸肉のカツ(Pechuga empanisada)、揚げたトルティージャチップスにサルサやサワークリーム、チーズがかかったチラキレス(Chilaquiles)、薄切りビーフステーキ(Bistec)とトルティージャのなかに具をいれてサルサをかけたエンチラーダス(enchiladas)、大きくて辛くない青唐辛子のなかに、チーズを入れ、溶き卵と小麦粉の衣をつけて、焼き揚げにし、トマトソースをかける料理、チレレジェーノ(Chile relleno)などがあります。


6:デザート

postre

(写真左上から時計回りに)ケーキ、バナナのサワークリーム和え、アロス・コン・レチェ

食後のデザートはスペイン語でポストレ(Postre)。ゼリー(Gelatina)、プリン(Flan)、ミルクで煮た米のデザートのアロス・コン・レチェ(Arroz con leche)、ケーキ(Pastel)、バナナのサワークリーム添え(Platano con crema)といったものが定番。一口で食べられそうなミニサイズで登場するので、本格的なデザートというよりは、ちょっとした口直しのような感じです。デザートのかわりに、コーヒーかお茶(ハーブティー、紅茶など)が付くお店もあります。


定食の時間帯

定食の時間帯は平日の13~17時が一般的。メキシコのオフィスの休憩時間である、14~16時が最も込む時間です。早めに着かないとお目当ての料理が売り切れてしまうことも。


定食利用の際の注意点

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市場にある定食屋はレストランよりもお得なうえに、素材も新鮮で美味しいと評判

お腹がデリケートな人は、食あたりにならないように、なるべく込んでいて回転の良い店を選びましょう。対策としては、サラダなど生野菜を使った料理を避けたり、ジュースには氷(hielo=イエロ)を入れないようにしたほうがいいです。また、定食には大盛りスープや、たっぷりのジュースなどが提供されるので、食べたあとに、トイレが近くなるのも覚悟しておいてください。


安心して定食をいただける、メキシコシティの食堂を案内しています>>>気軽に行ける大衆レストラン、カフェ・ラ・パゴダ


※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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