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この春、NMB48には隙がない!

「今NMB48は勢いがありますよ」という話を48グループ全体を見てる人からよく聞きます。その勢いの正体は何なのか? アリーナツアーを経たNMB48の魅力を考察します。

大坪 ケムタ

執筆者:大坪 ケムタ

アイドル・タレントガイド

山田菜々卒業も新メンバー登用&紡がれるドラマの強さ

先日NMB48のアリーナツアー『NMB48 Arena Tour 2015 ~遠くにいても~in 武道館』に行ってきました。人気メンバー・山田菜々の卒業直前とあって、シャッフルユニットにこの日のためだけのオリジナル曲と、彼女をフィーチャーしたセットリストで、最後はしんみり終わると見せかけての24時間耐久ライブを発表と、明るいムードでエンディングを迎えました。

ステージ上とは別に気になったのが、あらためてお客さんが若いなあ、ということ。48グループの中でもズバ抜けて高校生男子に人気という山本彩。その握手会での人気はかつての大島優子級とも言われるほどの勢いです。

「選挙に弱い」といわれるNMB48ですが、もはや48グループとは別の「NMB48的価値観」で一大王国を築きつつあるようにも思えます。そこは乃木坂46とも共通するところがありますね。

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次のシングル『Don't look back!』のジャケットはまだ会場で発表されたのみなので、こちらでは『らしくない』で。ツアーでは新・Wセンターのふたりの成長も見受けられました。


さてそのAKB48グループ全体でいえば、今年は年始早々にスタートした『マジすか学園4』、3月のさいたまスーパーアリーナでAKB48単独公演と並んで始まる『AKB48ヤングメンバー全国ツアー~未来は今から作られる~』などを見ても若手プッシュの傾向があるのは明らか。ただ、その一方で『Green Flash』では初選抜メンバーゼロとシングルの顔になる壁はまだまだ高いようです。

ちなみにAKB48、SKE48、NMB48、HKT48とすべての3~4月に発売されるシングル曲の選抜メンバーが発表されましたが、AKB48とHKT48が初の選抜ゼロ。それに対しSKE48は江籠裕奈・神門沙樹・磯原杏華、NMB48は太田夢莉・須藤凜々花・日下このみが初選抜。NMB48はさらに若手ユニット「難波鉄砲隊」を復活させ、そのセンターにドラフト生・須藤凜々花を送り出します。

「AKB48は見るけどNMB48を見ない」という人は昔から一定数いましたが、そういう人に理由を聞いてみると「ドラマ性が弱い」という話だったりしました。SKE48でいえば「AKB48を超えるぞ!」というテーマだったり、HKT48でいえばたまたまとはいえ1期生大量離脱のタイミングで指原莉乃がやってきた。そういったチームの中に内包したストーリー性が弱い、ということ。それはたしかにわからないでもない。

ただ、今のNMB48は山田菜々という人気メンバーの卒業とまさかのシングルセンター、『らしくない』でのこれまでの山本彩・渡辺美優紀体制から白間美瑠・矢倉楓子へのWセンター交代、旧TeamB2『アーモンドクロワッサン計画』のリクエストアワー1位、さらには『青春のラップタイム』のMVにおけるメンバー・ポジション問題といったものを見ても、歴史の厚みを感じられ、そこにストーリーを読み取れるようにも感じます。

加えて、難波鉄砲隊をはじめとした若手メンバーの登用。それに何よりライブの楽しさ! よく「揃ったダンス」といわれますが、後半の新曲『Don't look back!』『パンキッシュ』からの『HA!』『カモネギックス2015 ver.』『高嶺の林檎』『ナギイチ』『僕らのユリイカ』という畳み込むようなセットリストの強さは48グループ1かも。あらためていまいろんな角度から見てもNMB48の勢いには隙がない!
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