そして受賞回数の多い作品や俳優が、みんなに愛されている=受賞するという予想の目安にもなっているのですね。とはいえ、どんでん返しもあるのがアカデミー賞。この特集では、主要部門である作品賞・監督賞・主演男優賞・主演女優賞・助演男優賞、助演女優賞の予想をしていきましょう。
(★★が本命、★が対抗)
アカデミー助演男優賞を予想する
まずは授賞式で主要部門では最初に登場するであろう助演男優賞から。こちらの候補は以下の通りです。
■J・K・シモンズ★★
『セッション』
■エドワード・ノートン★
『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』
■イーサン・ホーク
『6才のボクが、大人になるまで。』
■マーク・ラファロ
『フォックスキャッチャー』
■ロバート・デュヴァル
『ジャッジ 裁かれる判事』
この部門の予想で圧倒的な強さで独走しているのは『セッション』のJ・K・シモンズ。すでに前哨戦では圧勝しています。
音楽学校の鬼教師役で、若いドラマーの青年を徹底的にしごき、彼の精神が壊れてしまうのでは? というところまで追い込みます。飴とムチを使いこなしているように見える瞬間もありますが、根底にあるのは音楽家の狂気。見る者にそれが見えるのは、シモンズの演技の賜物でしょう。
次点でエドワード・ノートン。でもいぶし銀のベテランを好む賞でもありますから、シモンズ受賞は堅いと思います。
アカデミー助演女優賞を予想する!
華やかな助演女優賞候補はこちらの女優たちです。■パトリシア・アークェット★★
『6才のボクが、大人になるまで。』
■エマ・ストーン
『バードマン』
■キーラ・ナイトレイ★
『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』
■ローラ・ダーン
『Wild』
■メリル・ストリープ
『イントゥ・ザ・ウッズ』
この部門は、ローラ・ダーン出演作だけ見られなかったんですが、こちらも助演男優と同じく、前哨戦の映画賞で圧勝している女優がいます。パトリシア・アークェットです。
ひとつの家族の12年を追いかけた映画で、6才の少年のママを演じ、子育ての裏側、女の生き方、妻として女として家族と男の愛し方……など、すべてを集約させた映画の心というべき役割を見事演じ切りました。
子供が自立していくときの演技は圧巻!『6才のボクが、大人になるまで。』のパトリシア・アークェットの受賞は間違いないのでは。ちまたでは次点は『バードマン~』のエマ・ストーンと言われていますが、私は『はじまりのうた』の好演もあったので、キーラ・ナイトレイを次点に押します!
>次のページでは主演男女優勝を予想します。